救急搬送された患者を「緊急性なし」と判断も翌日死亡 秋田大学が医学部附属病院で医療ミスと発表
秋田大学は医学部附属病院で去年、大動脈瘤の破裂が疑われ救急搬送された患者を「緊急性なし」と判断して帰宅させ、翌日に患者が亡くなる医療ミスがあったと発表しました。
秋田大学によりますと去年、県内に住む80代の男性が大動脈瘤の破裂の疑いで紹介元の病院の医師も同乗し、医学部附属病院に救急搬送されました。附属病院は紹介元の病院で撮影されたCT画像から「破裂の所見はない」と判断。手術は行わず、翌日かかりつけ医を受診するよう説明して帰宅させました。
しかし翌日、男性は容態が急変し死亡しました。死因は大動脈瘤の破裂でした。秋田大学は死亡事故調査委員会を設置して調べた結果をもとに、判断には過失があったと発表しました。
紹介元の病院から提供されたCT画像には造影剤の影響があり、陰影を血腫と判断できなかったことなどが過失の原因だったと説明しています。そのうえで紹介元の病院に診断の過程を確認しなかったこと、経過観察入院とせずに帰宅させてしまったことも原因だとして「緊急性が高いと他の病院で判断されている場合は、入院の上での経過観察を原則とすること」などの再発防止策を講じることにしています。