新スタジアム計画 Jリーグ側が「後退」と指摘 ブラウブリッツが懸念
秋田市の外旭川地区で建設が予定されている新たなスタジアムなどをめぐり、ブラウブリッツ秋田は、先週、Jリーグと意見交換を行ったことを明らかにしました。
ブラウブリッツ秋田は、Jリーグ側から、建設計画が後退しているとの指摘を受けたと説明し、J1やJ2のライセンス取得に影響が出ないか懸念を示しました。
ブラウブリッツ秋田は、去年以降、整備費用を負担する県や秋田市とともに新スタジアムの建設計画について意見を交わす協議会を開いていて、24日は、今年度最初の会合が開かれました。
協議会の冒頭で、ブラウブリッツ秋田の岩瀬浩介社長は、新スタジアムの建設計画などについて、今月14日にJリーグ側と意見を交わしたことを明らかにしました。
ブラウブリッツ秋田・岩瀬浩介社長
「6月末のクラブライセンス申請に向けて、実現性の高い計画を進めていくことが重要であると」
今年度最初の協議としてこのタイミングで開催されたのは、来月末に、クラブ運営の方向性にも大きく関わる審査を控えているためです。
約2時間、大半を非公開にして意見交換が行われました。
その審査とは、クラブが今後、J1・J2でプレーするための参加資格、ライセンスについてです。
ブラウブリッツ秋田は、2021年に初めて、J1でプレーするためのライセンスを取得しましたが、新たなスタジアムの建設が確実に進むことを前提として得た、いわば暫定的な資格でした。
3年連続でライセンスは取得できたものの、この3年で、建設の実現性が高まったとは言い難い状況です。
建設予定地が、当初示した場所から、秋田市の卸売市場の余剰地へと変わったほか、着工時期も、4年遅れのスケジュールに変更。
こうした経緯もあり、Jリーグ側は、スタジアム建設に実現性があるのかどうかを慎重に見極めています。
24日の協議会では、Jリーグ側から理解を得るために、建設計画やスタジアムの運営方針を引き続き検討していくことを確認しました。
岩瀬社長
「リーグの言葉をお借りすると、いわゆる進展しているとはとらえられないと。あとは逆に後退しているのではないかというようなご指摘をいただいたと。県・市も決して後退はしていないととらえています。それは、僕らのポジションで言うとなかなかどちらともいえない部分も、皆さんも見えている通りあるのかなと思っています」
現時点での計画で、スタジアムは、赤字を前提とした運営を想定していますが、岩瀬社長は、この点についてもJリーグ側が懸念を示していると説明し、使用料などを見直して赤字の幅を縮められないかどうか、検討を続ける考えも示しました。