「思い出を取り戻したい!」高校の文化祭に2号花火が打ち上がる!発案から見積もり、近隣説明まで生徒たちが実施、当日は地元消防団も同席 名古屋・中村高校
コロナ禍で少なくなってしまった思い出を、地元高校生たちが自らの力で“取り戻そう”としている。
2024年9月11日(水)18時45分より、愛知県名古屋市にある「愛知県立中村高等学校」の文化祭にて“2号玉”の花火が打ち上がる。同校担当者によると、安全対策のため、当日は立ち入り禁止区域を設け、監視生徒を配置。地元の消防団も同席する。
名古屋市内の高校で実施される“打ち上げ花火”。前例のない試みのため、見積もりなどの準備はもちろん、近隣住民への説明など多方面に気を配りながら、実現したイベントだ。“初開催”ということで、さまざまな苦労があったことが予想されるが、実は発案から実現までの準備などは、すべて中村高校の生徒たち自らが行ってきたのだ。
コロナ禍で、多くの行事が未開催となったり、規模が縮小するなどさまざまな制限を強いられてきた現在の高校生たち。同校の担当者は、打ち上げ花火開催の経緯について、「コロナが5類となり、制限が緩和された今、これまでの少なくなってしまった思い出を“取り戻すため”新たな取り組みとして企画されました」と答えた。
打ち上げ花火の計画は、3年生の青山さんらが所属する「文化祭実行委員会」と2年生の日野さんらが所属する「生徒会執行部」が中心となって進行。ちなみに当初、文化祭の企画として文化祭実行委員はスカイランタン、生徒会は花火を提案。それぞれの提案について、両チームは環境や予算などさまざまな面について話し合い、「花火」に決定したという。
同校の担当者曰く、「費用面の制限が大きかった」という本イベント。青山さんらは苦労した点について、「お値打ちで実施していただける業者を探し、見積依頼や実施方法を伺うなど、10社以上とやりとりをしたこと」と答えている。
生徒たち自らが、見積もりから近隣説明などを行い、ついに実現する「打ち上げ花火」。打ち上がる花火は“2号玉”という一番小さなサイズだが、同校の担当者は「間近で打ち上げることによって迫力がある」と話す。打ち上げ花火は2分程度の音楽に合わせて、50~60発ほど上がる予定だ。
今回の試みについて、生徒たちは「1からでなく0から企画していくことや、他人と食い違う意見のすり合わせの大変さを学んだ」と答え、「業者とのやりとりのなかで、ビジネスマナーも学ぶことができた」と振り返った。
愛知県立中村高等学校の生徒たちの思いが込められた打ち上げ花火は、同校の校庭にて9月11日(水)18時45分から開催。学校関係者以外の観覧は行わず、生徒と地元町内会の児童で見上げる予定だ。