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「さよなら! ドクターイエロー」“幸せの黄色い新幹線”のラストラン 沿線に詰めかけた鉄道ファンは“感謝の言葉” 別れに涙する人も…

2025年1月31日 12:05
「さよなら! ドクターイエロー」“幸せの黄色い新幹線”のラストラン 沿線に詰めかけた鉄道ファンは“感謝の言葉” 別れに涙する人も…
JR東海のドクターイエローがラストラン!
1月29日、多くのファンに見守られながら引退したJR東海の「ドクターイエロー」。10日に1回程度「東京~博多」間を往復し、めったに出会えないことから”見ると幸せになれる”ともいわれていました。

最後まで走行ダイヤは非公開でしたが、各地で多くの人が見守ったラストラン。その様子を総力取材しました!

安全運行を支えた「新幹線のお医者さん」

1964年の東海道新幹線開業の年に走り始めたドクターイエロー。「新幹線のお医者さん」とも呼ばれていますが、その理由は車両の中に…。

電気を供給する「架線」をカメラで撮影したり、特殊なパンタグラフを使って異常がないかをチェック。

さらに、線路のゆがみを確認するため、先頭車両のカメラや床下のセンサーで数ミリ単位の測定。

こうして新幹線の安全運行を支えてきたのです。

特製ランチも楽しめるドクターイエローの撮影スポット

引退前日の1月28日、愛知県豊川市にある料理旅館「呑龍」の屋上に、多くの人が集まっていました。

屋上から見えたのは、さっそうと走り抜けるドクターイエローの姿。実は、この日の走行は“下り”のラストラン。それを見届けようと、鉄道ファンが集まっていたのです。

この旅館は、「三河湾を背に車両が撮影できる」という、鉄道ファンの間ではひそかな人気スポット。女将の波多野さんも今では大の鉄道好きになり、この日のために服もイエローにしたといいます。

呑龍 女将 波多野千恵さん:
「10日に1回くらい(ドクターイエローが)走っていたので好きになりました」

さらに、旅館で提供している「御所車ランチ」を、2月末までの間、ドクターイエローをイメージした特別仕様に変更。アワビや車エビなど豪華なおかずの下には、ドクターイエローの姿が! 卵で車体を作り窓はシイタケ、車輪はレンコンを使って見事に再現。

ランチの後は、部屋からドクターイエローを堪能することもできます。

20年来のファンがラストランを撮影!

1月28日は、名古屋駅にもドクターイエローを撮影しようという多くのファンの姿がありました。

20年ほど前からドクターイエローを撮影しているという小島三郎さんは、ドクターイエローと風景をコラボして撮影することにはまっているそう。

”下り”のラストランの写真には、どうしても名古屋駅の看板を入れたいと話していましたが、はたしてうまく撮れたのでしょうか…?

約20年前からドクターイエローを撮影 小島三郎 さん:
「撮れました! ばっちり撮れた!」

写真を見せてもらうと、ドクターイエローと駅の看板がしっかりと写っていました。窓の「ありがとう」という文字もはっきり見えます。

「プロじゃないからアレでいいんだよ(笑)」と、小島さんも満足げな笑顔を浮かべていました。

河川敷でドクターイエローを笑顔で見送る親子

引退当日の1月29日午後3時半ごろ。“上り”のラストランを見ようと、名古屋市中村区の河川敷では多くのファンが待ち構えていました。

人だかりの中、ドクターイエローを待っていたのは岩井さん親子。実は、ドクターイエローを見るために、先週もこの場所に駆けつけていたのです。

上りのラストラン、その時を待ちます…。

そして午後4時ごろ、ついにドクターイエローが東海地方に姿を見せました! 岐阜羽島を通過し…岩井さん親子が待つ河川敷に。

ラストランを無事に見届けられた岩井さん親子。通り過ぎるドクターイエローに向かって「ありがとう!」と叫んでいました。

ラストランを見届けたファンが口にした“感謝の言葉”

1月29日の午後4時過ぎ。「4番線に到着の列車は回送列車です」という駅のアナウンスとともに、ドクターイエローが名古屋駅に到着しました。

わずか1分ほどの停車時間で、詰めかけた鉄道ファンが、この場所で“最後の撮影”に。そして、多くの人が別れを惜しむ中、東京に向け出発しました。

午後4時半すぎに静岡県の浜名湖、午後5時20分には神奈川県の小田原駅付近を通過し、午後5時50分ごろに東京駅に到着。

ラストランを見届けたファンたちが口にしたのは「かっこよかった。バイバイ!」「長年線路を安全にしてくれて、本当に感謝です」「泣いちゃいましたね、最後は。やっぱりずっと見てきた車両だったので。お疲れ様でした」「T4編成ありがとう!」という感謝の言葉。

“見ると幸せになれる”。その言葉の通り、最後まで多くの人を笑顔にしてくれました。

今回、引退したのは、JR東海が所有するドクターイエロー。車両の一部は6月ごろから「リニア・鉄道館」で展示されます。そして、JR西日本が所有しているドクターイエローは2027年ごろまで走るので、またどこかで見られるかもしれません。

最終更新日:2025年1月31日 12:05
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