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キャベツの価格が平年の2倍に…!? いつまで続く「野菜の高騰」

2024年4月18日 14:50
キャベツの価格が平年の2倍に…!? いつまで続く「野菜の高騰」
価格高騰はいつまで続くのか?

キャベツは4割以上、レタスは5割以上も平年より高い値段になっています。痛すぎる野菜の値上がりは、いつまで続くのでしょうか。このピンチを切り抜けるために、みなさん、いろんな工夫をしているようです。

葉物野菜を中心に価格が高騰 家庭や飲食店は大打撃…!

今、キャベツや白菜などの葉物野菜を中心に、さまざまな野菜の価格が平年よりも高くなっています。

スーパーで買い物をしていた人たちに話を聞くと、みなさん口々に「ちょっと高いね」「高くなった。家計簿見るとすごく違います」「やっぱり高いなとは思っちゃいますね。今日はやめとこうかなってなっちゃいます」と話し、家計も打撃を受けているようです。

名古屋市中区にある生鮮食品館サノヤ青果部の濱四津佳さんに、どのぐらい価格が上がっているのか聞いてみると…。

サノヤ青果部 濱四津佳さん:
「ニンジンは例年より2~3割高いお値段になっています。キャベツは例年ですと100円台前半~150円くらいなんですけど、今は2倍くらいの値段になっています」

その影響は飲食店にも。名古屋市中区の「黒豚屋 らむちぃ」では、メインのとんかつが埋もれるほど野菜大盛りの味噌カツランチを提供していますが、お店の方によると、以前は1玉150円から180円で取引していたキャベツが、今年に入ってから250円から300円と2倍近くまで上がり、経営を圧迫しているといいます。

さらに、この時期に流通する春キャベツならではの影響も。春キャベツは柔らかく、スライスすると通常の半分ほどにかさが減ってしまうため、いつもの倍のキャベツが必要になるのです。野菜高騰はまさにダブルパンチ。

黒豚屋 らむちぃ 兵藤千賀子店長:
「もう、頑張るしかない。他を削るのも難しいし、削ることはしたくないので、この状況でやっていき、また、値が落ち着くのを待つのみですかね…」

なぜ、こんなにも野菜が高いのか? そして、いつまで続くのか…?

誰にとっても痛~い、野菜の高騰。今、野菜に何が起きているのでしょうか。愛知県豊橋市のキャベツ農家を訪ねました。

キャベツ農家 金子真也さん:
「品質は例年通りですね。温暖の関係で発育は良好です。この辺の地域では(品種の)切り替えの時期なので、そもそも(出荷が)少なくなるタイミングではあると思います」

もともと4月は品種の切り替えで品薄になる一方で、学校給食なども始まり需要が増える時期。値段が上がりやすい時期であることに加えて、ここ数年続く物価高の影響、さらに関東地方での不作が、キャベツなどが高い要因となっています。

サノヤの濱四津さんも、野菜高騰の原因について、このように話します。

サノヤ青果部 濱四津佳さん:
「3月から若干雨が多かったのと、関東地方で不作が続いているので、この東海地方産の野菜の価格も上がっています。今は全般的に高くて、おすすめできる物は少ないですね。なかなか心苦しく思っています」

平年と比べて、現在、どれくらい野菜が高くなっているのか、平均価格をグラフにしてみると、キャベツは平年の142%、レタスは154%と、高値の状態が続いているのがわかります。

この野菜の高騰はいつまで続くのでしょうか。農水省の担当者によると、野菜によって状況はさまざまですが、キャベツなどの葉物は最近の気温上昇で生育が追いついてきたので、今月末には平年並みになる見込みだということです。

野菜高騰を乗り切るために、どんな工夫をしていますか?

いくら野菜が高くても、健康を考えれば全く食べないわけにもいきません。みなさん、あの手この手で工夫しているようです。

50代の買い物客は、「セールしているものを買う。欲しいものじゃなくて、安売りしているものでメニューを考えています」と、食べたいものより安いものを優先しているといいます。

こちらの2人組の買い物客は「高いのを1つ買って日持ちさせる。火を入れちゃって、そのまま冷凍庫に入れる」と、無駄を出さずに最後まで食べきるための工夫をしていました。

刈谷市から来ていた20代の買い物客は「もやしの量を増やしたとかじゃないですか。鍋とかで白菜がやっぱり高いので、白菜の量をちょっと減らして、もやしでかさ増しして」と、お値打ちな野菜で代替しているそうです。

実は、もやしなどでかさ増しする方法は、サノヤの濱四津さんもオススメしています。もやしやキノコは工場で生産されていて、天候に左右されず品質も値段も年間を通して安定しているので、ピンチのときの強い味方に!

スパゲティ店の店主だという男性は、価格が高騰しているキャベツを大量買いしていました。その理由を聞いてみると、野菜の価格変動が大きいので、少しでも安く仕入れるために複数のお店を回って、一番安いところでまとめて購入しているのだそうです。

スパゲティ店の店主:
「やっぱりお客さんに値上げってできないでしょ。ある程度の努力をしないといかんなと」

みなさん、あれこれ工夫しながら野菜高騰のピンチを乗り切ろうと頑張っていました。今月末には平年並みに戻るようであれば、あと少しの辛抱です! いろいろ工夫しながら、おいしく、楽しく、このピンチを乗り切りましょう!