ドローンで12kgの水を運搬! 岐阜県関市・各務原市の2市をまたぎ約6kmの道をゆく
5月27日に岐阜県関市ー各務原市間で災害時を想定した物流ドローンの実証実験が行われる。
運行の主体となるのは2市と5月に協定(※1)を結んだドローンの空路ルート開発などに取り組む会社で、協定後、第1弾の事業となる。
(※1 次世代高度技術の活用による地域振興等に向けた連携協定)
関市では地形がV字型で幹線道路も少ないため災害などで道路が寸断されると孤立する地域が出てくる危険があるため、災害時の物流などの対策は課題となっていた。
また、各務原市ではモノを運べるような大型のドローンを所有していなかったため、今回の実験には期待が集まる。
今回の実証実験では最大積載量30kgとなる大型のドローン(DJI社製 FLYCART30)を使用。
重さ12kgの飲料水(500mlのペットボトルが24本入った段ボール)を積んで関市を出発し各務原市まで約10分で運ぶ。
ほとんどの行程は山の上を通り、無人地帯を補助者なしの目視外で飛行するという「レベル3」相当で実施し、離陸と着陸以外は自動で飛行するという。
次世代を担う学生や新しくドローン業界に参入したいという企業の育成のため、出発地となるのは中日本航空専門学校で、ドローンについて学ぶ生徒などが見守る。また、一般企業や団体の見学も受け付けていて30人以上が視察に訪れる。
2市と協定を結んだクロステックフィールドジャパン(株)によると、「各務原市と関市は航空宇宙産業が盛んであったため、今回協定を結び災害時などに協力することにした。能登半島地震でもせっかくあるドローンが使えないという事態を耳にしているので、市や企業と連携し少しずつドローンが飛行できる空路を開拓していき、まずは岐阜県全土でドローンが活躍できるようにしていきたい。」と話す。