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通称“歩く肺炎”と呼ばれるやっかいな感染症「マイコプラズマ肺炎」 潜伏期間が長く気付かぬうちに感染を広めてしまうことも 全国の患者報告数は去年の57倍 岐阜でも8年ぶりに流行か

2024年8月22日 19:15
通称“歩く肺炎”と呼ばれるやっかいな感染症「マイコプラズマ肺炎」 潜伏期間が長く気付かぬうちに感染を広めてしまうことも 全国の患者報告数は去年の57倍 岐阜でも8年ぶりに流行か
「マイコプラズマ肺炎」が急増
知らず知らずのうちに感染を広めてしまう恐れがある「マイコプラズマ肺炎」。通称“歩く肺炎”ともいわれるやっかいな感染症が今、岐阜を中心に広がっているようです。

急増するマイコプラズマ肺炎の患者 もしや…と思ったら早めに相談を

20日、岐阜県美濃加茂市の中部国際医療センターで診察を受けていた10歳の男の子。2週間以上にわたってせきの症状が続いているといいます。肺のレントゲン写真には、肺炎の特徴である白い“もや”のようなものが写っています。

この病気の正体は「マイコプラズマ肺炎」。口や鼻から吸い込んだ細菌が、肺で炎症を起こすことで発症する感染症です。主な症状は「激しい乾いたせき」「発熱」「全身の倦怠感」など風邪に似ていますが、やっかいなのは潜伏期間が2~3週間と長いこと。知らず知らずのうちに細菌を周囲にまき散らす恐れがあることから、“歩く肺炎”とも呼ばれているのです。

診察を受けていた10歳の男の子も、最初は発熱と激しいせきの症状があり、近所のクリニックでは「夏風邪」と診断されたそうです。しかし、その後に40℃近い熱が出たので、中部国際医療センターを受診したところ「マイコプラズマ肺炎」と診断されました。

感染する年代の多くは15歳未満の子ども。男の子の周りでも「マイコプラズマ肺炎」に感染した子がいるといいます。

中部国際医療センター 小児科 増江道哉医師:
「主な感染の経路はやっぱり飛沫感染、せきとか鼻水ですね。これが多いと思いますので、しっかりとマスクをしたりとか、うがいをしたりとか、接触感染もありえるので手洗いですね」

実は今、この「マイコプラズマ肺炎」の患者が全国で急増しているのです。最新の1医療機関あたりの患者報告数は全国平均で1.14人で、なんと去年の57倍。岐阜でも流行し始めていて、県の報告数は3.2人と全国平均を大きく上回っています。

中部国際医療センターでも、7月まで「マイコプラズマ肺炎」の患者は週に数人程度でしたが、8月に入ってからは、1日に数人の患者が訪れているといいます。

中部国際医療センター 小児科 増江道哉医師:
「コロナの影響でみんなマスクをしていたので、マイコプラズマは一切なかったですね。1人もいなかったのが最近増えてきた。コロナがはやる前に比べても、ちょっと増えてきていると思います」

8年ぶりに岐阜県で大流行する恐れがある「マイコプラズマ肺炎」。愛知県でも感染者は増えているといいます。猛暑でマスクをするのも大変ですが、気づかないうちに感染を広めてしまわないよう注意が必要です。少しでもおかしいと思ったら、早めにかかりつけ医に相談しましょう。
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