【潜入】年間購入額100万円以上が条件 大丸にVIP専用サロンが誕生 さらに「最高ランクの顧客」だけが利用できる部屋も 富裕層の獲得目指す 福岡
福岡市の百貨店に、商談や休憩に利用できる新たなサロンが完成しました。サロンを利用できるのは、年間購入額100万円以上のいわゆるVIPだけです。その狙いとは。
福岡市の大丸福岡天神店の東館です。
■阿部まみアナウンサー
「もともと5階の飲食フロアがあったエリアに、アートな空間が広がっています。飲み物が飲める場所があり、DJもいますね。そして、その奥には何があるのでしょうか。木の扉の奥にサロンがあります。」
※アートギャラリーは仮設で設置されています。
10月26日にオープンする「Kujaku Salon TENJIN(くじゃくサロン天神)」です。
■阿部アナウンサー
「天神の街が一望できます。」
広さおよそ560平方メートルのサロンは、年間購入額が100万円以上の顧客だけが利用できる特別な場所です。コンセプトは「五感を満たすラグジュアリー空間」です。
■博多大丸・村本光児 社長
「メインの石は御影石(みかげいし)という普通の石ですが、九州各県で採れる特徴的な石をそれぞれの場所に配置しています。」
テーブルや壁に使われている九州産の天然石のほか、上野焼や大川家具など地元の工芸品が客を迎えます。富裕層の顧客が休憩や商談に利用したり、特別イベントが開かれることもあるといいます。
また、広いサロンの中でも、年間の購入額に応じて、利用できる区画やサービスに違いがあります。
■阿部アナウンサー
「こちらの部屋は?」
■博多大丸・箱崎純史さん
「大変申し訳ございません、こちらはシークレットな、取材NGのお部屋になっています。撮影ができません。」
最高ランクの顧客だけが利用できる部屋で、カメラは入れませんでした。
■阿部アナウンサー
「わあ、すごい!一面じゅうたんが敷き詰められていて、かなり広々とした空間でした。テーブルもあって、パーティーができそうな空間が広がっていました。」
大丸が富裕層獲得に力を入れる背景には、福岡市中心部で進む再開発事業「天神ビッグバン」に伴う高級ホテルの進出や企業誘致の加速があります。
■村本社長
「天神ビッグバンの象徴的な場所でいろいろなビルが建ち、商業施設ができ、いろいろな競合が生まれる中で、差別化をどのようにしていくか難しい。こうした空間と提供するコンテンツ、サービスを掛け合わせていかないと、これからの百貨店は支持も得られないし、愛してもらえないのではないか。」
生まれ変わる天神の地で、新たな顧客を取り込むことができるのか。サロンのオープンは10月26日です。