【高校でカジュアルデー】私服姿でイヤリングに指輪「1時間早く起きてメイク」それぞれの自由を考える 福岡
福岡県那珂川市の高校で26日、服装もメイクも制限のない登校日「カジュアルデー」が実施されました。「自由」とは何か。生徒たちはどのように考えたのでしょうか。
■阿部まみアナウンサー
「午前9時を過ぎ、登校時間のピークを迎えています。制服姿の生徒に混じって私服姿の生徒の姿もあります。」
福岡県那珂川市の福岡女子商業高校です。私服姿の生徒や、学校でメイクをするため「すっぴん」で登校した生徒もいました。そこには、全校生徒それぞれの「自由」がありました。
■高校3年生
「(ファッションのポイントは)ちょっと格好よくいこうかなみたいな。これイヤリングです。」
カラーコンタクトにシルバーの指輪がオシャレのポイントです。
■高校3年生
「(メイクの)ポイントはハイライトです。気分が上がります。」
服装もメークも制限のない「カジュアルデー」。福岡女子商業高校では去年初めて実施された試みで、相手の服装を尊重し、お互いがどのように認め合えるかを考えます。
■阿部アナウンサー
「1時間目、英語の授業が始まりました。生徒の皆さん、キラキラした表情で授業に臨んでいます。」
明るい表情で授業ができる理由は。
■高校2年生
「早起きから始まるんです。1時間くらい早く起きてメイクして、朝ご飯も食べてという感じです。」
「テンションが上がります。学校に行きたいと思います。」
自分の好きなファッションやメイクをすることでその日一日、気合いが入り自信を持って過ごせるそうです。
教師もカジュアルなスタイルで教壇に立ちます。
■山下真一 教諭
「自分の自由と他の人の自由がどれぐらい信頼するかしないかの話なので、それ(自由のルール)を受け入れて、次のルールはこうなんだという感じで、広い心で適応してくれたらいいと思う。」
事前に行ったアンケートでは、7割以上の生徒がカジュアルデーに賛成でした。その一方で「化粧品のにおいが嫌だ」「自分の格好が浮いていないか気になって怖い」といった反対意見も上がりました。
自分と他人の自由にどう折り合いをつけるかも、カジュアルデーの目的の一つです。
■高校1年生
「自由を考えることができるから良い取り組みだなと思います。」
■高校3年生
「グローバル化とかいろいろ進んでいて多種多様な世界なので、個性を認め合えるのはすごい大事なことと思っています。」
発案者の沢井慎治教頭は、カジュアルデーを通じて「自由」について考えを深めてほしいと期待しています。
■福岡女子商業高校・沢井慎治 教頭
「自分の頭で考えて行動ができる生徒を一人でも育成できれば。そういった意味では、今回のカジュアルデーでも自由について考えてみる。他人の自由を侵害しないような学校文化になってもらえればと思っています。」
価値観や考え方の違いをどう乗り越えていくのか。カジュアルデーは、相手を理解し尊重することの大切さについて考えるきっかけになっているようです。