【チャイルドライン】新学期がスタート 悩んでいたら相談して 匿名でもチャットでもOK 福岡
今週は夏休みが終わり、多くの学校で新学期が始まります。この時期は心の不調を訴える子どもが多くなる時期でもあることから、子どもたちの気持ちを受け止める取り組みが続けられています。
北九州市の公立の小中学校では26日から新学期が始まりました。久しぶりの学校生活、早起きに苦戦した子どもたちもいたようです。
■生徒
「楽しみに朝起きたのですが、ちょっとやっぱり眠たいなっていう気持ちはありました。」
「学校行きたくないなと思っていました。朝起きるのが苦手なので、倦怠(けんたい)感がものすごかったです。」
夏休みが明けるこの時期、学校現場では子どもたちの変化の兆しをつかもうと細心の注意が払われています。
■南小倉中学校 学年主任・田代真由美 教諭
「始業式の時は、また学校が始まったなとちょっとプレッシャーがあるかもしれないのですが、苦しかったら誰でもいいので『助けて』と言えるようになってほしいし、 そういう雰囲気を私たちもつくっていかないといけないと思っています。」
子どもたちの不安な気持ちを受け止めようという取り組みは、学校以外でも行われています。認定NPOが全国のボランティアと協力して運営する「チャイルドライン」です。
「受け手」と呼ばれる研修を受けたボランティアが、匿名の電話やチャットで子どもたちの気持ちに寄り添い続けてきました。
■宮原真記者
「チャイルドラインのHPでは、悩みを抱えた子どもたちの生の声が数多く寄せられています。」
「つぶやく」というページに投げかけられていたのは「疲れた」「苦しい」「死にたい」「助けて」といった、子どもたちの心の叫びです。
■つぶやくのページより
「泣いてしまうと自分がどうしても情けなくて死にたくなってしまう。もうやだ。死にたい。」
「好きなことをして大人にならず、子供のままでいたい。大人になるくらいなら死にたい、ただそれだけ。」
子どもたちの自殺者数は、増加傾向が続いています。去年の小中高生の自殺者数は513人で、過去最多だったおととしと同じ水準で、深刻な状況が続いています。月ごとに見ると、去年は8月から10月にかけて多い傾向にあることが分かります。
文部科学省が夏休み前の7月、各都道府県に対し子どもたちの自殺予防について通知しました。関係機関と連携し、進路指導や見守り活動などを丁寧に実施するよう求めています。
長い休みが終わり、子どもたちが精神的に不安的になりやすいこの時期。特に注意して、大人が子どもたちの声に耳を傾けることが大切です。
チャイルドラインの電話番号は0120-99-7777です。午後4時から午後9時まで受け付けています。オンラインでのチャットもできます。匿名の相談でも大丈夫です。