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ことしの新酒の味は 仕込みを終えた蔵人たちが「甑(こしき)倒し」 振る舞い酒に沿道も笑顔 佐賀

2024年4月18日 18:10
ことしの新酒の味は 仕込みを終えた蔵人たちが「甑(こしき)倒し」 振る舞い酒に沿道も笑顔 佐賀
仕込みの終了を祝い新酒を振る舞う

佐賀県小城市の酒蔵で18日、仕込みの完了を祝う伝統行事、甑(こしき)倒しが行われ、新酒が入った「たるみこし」が町を駆け抜けました。今シーズンの新酒はどんな味に仕上がったのでしょうか。

■阿部まみアナウンサー
「わっしょい!わっしょい!法被姿の蔵人がみこしをひいて町を走っています。この樽の中には、できたばかりの新酒が入っています。」

佐賀県小城市の天山酒造では18日、日本酒の仕込みの終了を祝い、甑(こしき)倒しが行われました。

去年10月から始まった酒づくりは仕込みを終え、蔵人たちは沿道の見物客に新酒を振る舞い、今シーズンの酒の出来を喜びあいました。

■訪れた人
「最高においしいです、あ~うまっ!」
「おいしい!のどごしすっきり。」

私も、前日に搾ったばかりの新酒をいただきました。

■阿部アナウンサー
「それでは新酒、いただきます。甘い香りが弾けるように鼻から口に広がってきました。米のうまみもしっかり感じます。おいしいですね。」

甑(こしき)倒しは、天山酒造で明治時代から140年以上続く伝統行事です。こしきとは、日本酒の原料となる米を蒸す時に使われる桶(おけ)のことです。仕込みが終わったら横に倒して片づけることから、甑(こしき)倒しと呼ばれています。

今シーズンの製造量は一升瓶でおよそ20万本です。

■天山酒造・七田謙介社長
「去年の天候はちょっと気温が高くてお米づくりとしてはちょっと厳しい環境だったのですが、お米のうまみが上品に出ていて、キリッとしたきれの良いタイプの日本酒に仕上がっていると思います。」

その後、蔵から4キロ離れた清水観音に到着し、今シーズンの仕込みが無事に終わったことを報告しました。

■天山酒造 杜氏・後藤潤さん
「みんなが一つになってお酒をつくってますので良いお酒が出来たと思いますし、そのお酒を飲んで皆さんが笑顔になって、そういう輪ができてほしいです。」

冬の忙しさから開放された蔵人たち。芽吹く新緑の山が真っ赤になる頃、また次の酒造りが始まります。