【猛暑で異変】窓ガラスの「熱割れ」とは ブルーベリーに「しわ」 8日は県内各地で35℃超え ことし一番の暑さに 9日も「危険な暑さ」に警戒を 福岡
8日の福岡県は、福岡市で35℃を超える猛暑日となるなど、各地でことし一番の暑さとなりました。3日連続で熱中症警戒アラートが出されるなど、危険な暑さが続く中、私たちの身の回りに、ある異変が起きています。
3日連続で「熱中症警戒アラート」が出された福岡県。県内の最高気温は、北九州空港で35.6℃、福岡空港と行橋市で35.4℃、福岡市と添田町で35.3℃など、各地でことし一番の暑さとなりました。
危険な暑さが続く中、ある異変が起きています。
■名島サッシガラス店・前田福徳 社長
「普通の物が当たった割れ方と違う、急に曲がったような割れ方。」
福岡市東区のガラス店には、修理を依頼された、割れた窓ガラスが置かれていました。物が当たって割れたものもありますが、割れた理由は、それだけではないといいます。
■阿部まみアナウンサー
「こちらが、この夏の暑さで“熱割れ”してしまったガラス窓です。もともと、マンションのベランダ側の窓に設置されていました。」
夏の暑さによってガラスが割れることを「熱割れ」と言われます。この店ではことしに入り「熱割れ」の修理の依頼が20件に上っています。
マンションなどに使われている「網入りガラス」は、火災発生時にガラスが散乱するのを防ぐために鉄製のワイヤーが入っています。そのワイヤーが暑さによって膨張し、ガラスが割れる「熱割れ」を起こすことがあるということです。
熱割れは、ガラスの中に温度差ができることが原因で、冬でも起こります。
板硝子(いたがらす)協会によりますと「熱割れ」を防ぐためには、1枚のガラスで、太陽光やエアコンなどの影響で温かい部分と冷たい部分の温度差をできるだけ小さくすることが大事だといいます。例えば、ベランダに物を置かないことや、カーテンを半分だけ開けないなど、ガラスに一部分だけ日陰ができる環境をなくすことが大切だということです。
一方、暑さの影響は果物にも。
■キッズ・ベリーガーデン・和智建則さん
「高温障害でシワが入ってくる。」
福岡県朝倉市の観光農園では700本、およそ60種類のブルーベリーの一部にシワができていました。猛暑の影響で、葉がブルーベリーの実から水分を吸収したことなどが原因です。
シワができたブルーベリーを食べてみると。
■和智さん
「濃厚でおいしいと思います。」
■阿部フィールドキャスター
「甘さがぎゅっと濃縮されています。シワが入っているほうが濃厚な感じがします。」
和智さんによりますと、少しシワになっている方が甘さが凝縮するということですが、これから旬を迎える品種もあるため、このまま暑さが続くことによる影響を懸念しています。
■和智さん
「これからの生育がちょっと心配かなとは思います。暑さで生育がストップすると、こういった赤い果実がそのまま終わってしまう可能性はある。」
■阿部フィールドキャスター
「色づく前に終わってしまう?」
■和智さん
「そうです。暑さの影響もあるんじゃないかなと思っています。」
全国各地を襲う猛暑。9日も危険な暑さが予想されていて、熱中症などに警戒が必要です。
FBSが福岡県内と佐賀県内の消防に確認したところ、熱中症の疑いによる通報と搬送は、午後3時までに福岡県内で41件、佐賀県内で4件、あったということです。
9日も熱中症に注意が必要です。こちらは、熱中症の危険度を示す福岡・佐賀の9日の暑さ指数です。福岡県内は午後3時の時点で、福岡、添田、朝倉、久留米、大牟田の5地点、佐賀県内は白石の1地点で「危険」と予測されています。
今のところ、9日は福岡県と佐賀県に「熱中症警戒アラート」は発表されていません。
ただ、「危険」と予測される暑さ指数31以上は、特に高齢のかたにとっては安静にしていても熱中症になってしまう恐れのある暑さです。外出は避けて、涼しい室内に移動するなど、熱中症対策を心がけてください。