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【カメリポ】12台のカメラで追う佐賀版「福男レース」参道を全力疾走!上司に誘われた社会人1年生の挑戦

2024年1月11日 18:27
【カメリポ】12台のカメラで追う佐賀版「福男レース」参道を全力疾走!上司に誘われた社会人1年生の挑戦
佐賀版「福男レース」で参道を全力疾走!

兵庫県の西宮神社では10日、参拝一番乗りを競う恒例の“福男選び”が行われましたが、時を同じくして佐賀市の神社でも“福男レース”が開催されました。佐賀版・一番福を目指す熱戦の模様を、合計12台のカメラで捉えました。

佐賀市の佐賀恵比寿神社では10日、十日恵比須大祭が開かれ、商売繁盛や家内安全を祈願する人たちでにぎわっていました。

ここが4年ぶり、2回目の開催となる“開運・福男レース”の舞台です。

今回、初めて参加する岩下朝陽(あさひ)さん(23)は去年、大分から佐賀に引っ越してきた社会人1年生です。

■岩下朝陽さん(23)
「佐賀来てみて思ったことは、一番はご飯がおいしいことですね。めちゃくちゃ住みやすいです。」

仕事にも佐賀の生活にも慣れてきた頃、上司から突然、福男レースに参加してみないかと声をかけられました。

■岩下さん
「自分が入社して1年目で新人になります。自分を変えるきっかけにしたいと思い、福男走の参加を決意しました。」

福「男」レースと銘打ってはいますが、実は女性も参加できます。

女性として初めて、そして唯一の参加となる会社員の堤由美さん(38)は、本番前に最後の走り込みをしていました。

■堤由美さん(38)
「もともと走ることが大好きで、佐賀で福男走があると聞いて参加を決めました。」

堤さんは中学時代から始めた陸上を今も続けています。2015年には年代別の大会で、100メートル12秒86の記録を出し、全国優勝している強者です。

■堤さん
「女性だからといってものおじせず、最初から最後まで全力で走り抜きたいです。3番以内に入って福をつかみたいです。」

参加者が走るのは神社の参道です。太鼓の合図でスタートし、135メートルの直線を猛ダッシュします。その先に“魔の直角カーブ”が一つ、さらにもう一つあります。これをクリアして、恵比須神社に飛び込みます。

全長170メートルを全力で駆け抜ける、熱き戦いです。

■岩下さん
「狙うは優勝です。」
■堤さん
「一生懸命走り、3位以内を目指します。」

佐賀の恵比須さんは誰にほほえむのでしょうか。

当日は、あいにくの雨でした。路面は濡れてすべりやすい状態です。恵比須さんが与えた試練でしょうか。

兵庫の“福男選び”の参加者はおよそ5000人ですが、佐賀版のレースに挑むのは21人です。

参加者が真剣なら撮影側も真剣です。合計12台のカメラで、疾走する姿を狙います。

■実況

“一番福”をつかんだのは、佐賀大学サッカー部の窄(さこ)拓真さん(19)でした。

およそ7秒遅れて、社会人1年目の岩下さんと、唯一の女性参加者・堤さんがゴールしました。

■岩下さん
「負けました。でも楽しかった。」
■堤さん
「みんな速かったです。福はつかめなかった。健康であればいいです。」

岩下さんはゴール直後、上司に報告に向かいました。

■上司
「ゴールした?」
■岩下さん
「はい。こけずに。」
■上司
「彼なりに、新しいものを見つけたのではないでしょうかね。これをきっかけに飛躍してほしい。期待しています。
■岩下さん
「期待に応えられるように頑張ります。」

2024年の参拝一番乗りを目指して、参加者たちは参道を駆け抜けました。あふれる熱気と軽快な足音は、周りに多くの福を振りまきました。