【変化】中国の大型連休「国慶節」で多くの観光客 神社でおみくじ・サイクリング 個人旅行でどこに行く 福岡
中国では、建国記念日「国慶節」の大型連休が始まっています。延べ19億人の大移動で、最も人気のある旅行先は日本だといいます。かつては団体客などによる“爆買い”の印象がありましたが、最近は観光目的が変化しているようです。
■中村安里アナウンサー
「こちら櫛田神社には、多くの外国人観光客の姿があります。中には高千穂と書かれたTシャツを着ている人もいます。」
着物を着て散策する人や境内を写真におさめる人など、福岡市の櫛田神社には多くの外国人が訪れていました。
■外国人観光客
「上海から。」
「日本食を食べたい。」
「香港から。観光に来た。熊本・阿蘇に行きます。」
目立ったのは中国からの観光客です。中国では、10月1日から7日までが「国慶節」の大型連休で、延べ19億人以上が移動すると予想されています。中国の大手旅行会社によりますと、円安による割安感などで、日本は旅行先の一番人気だといいます。
神社の境内で中国人観光客が楽しんでいたのは「おみくじ」です。
■外国人観光客
「小吉。残念、大吉がほしかった。」
■櫛田神社 権禰宜(ごんねぎ)・高山定史さん
「中国語のおみくじがありますが、数がすごく減っていますので、そういったことから中国人の参拝が多いと実感します。」
ただ、以前とは変わった点があるといいます。
■高山さん
「(個人で来る人が)昔より増えていまして、コロナ前のたくさんバスで来られる感じでもないです。」
福岡県観光連盟によりますと、コロナ禍以降、中国人観光客はより自由な個人旅行を選択する傾向が強いといいます。かつてのように“爆買い”をする団体客が減り、観光内容や目的地も変化しているといいます。
福岡市東区の志賀島(しかのしま)では。
■吉村史織アナウンサー
「志賀島の幹線道路沿いの飲食店です。ちょうどお昼時ですが、テラスに外国人観光客とみられる人がいます。」
志賀島名物のホットドッグを買い求める外国人観光客でにぎわっていました。この店では、2021年の開店以降、外国人観光客が年々増え、今では来店客の3割ほどが韓国や中国の人だといいます。
■外国人観光客
「自転車を借りて志賀島を回ります。普通は1時間で回れるところを、景色を眺めたり、食べ物をたべたりしながら2・3時間かけて回るつもりです。」
サイクリングが人気
志賀島で、外国人観光客からの人気が高いのがサイクリングです。自転車を貸し出す店では、ここ数日、客の9割を中国人観光客が占めているといいます。
■外国人観光客
「家族が自転車好きだし、素晴らしい環境だし、いい天気だから。」
さわやかな秋風と、自然の中のきれいな空気を受けて自転車を走らせる観光客。
志賀島には、SNSで認知度が上がっている場所もありました。中国で縁起が良いとされる「龍」をまつっている志賀海神社です。特に人気が高いのは宝物殿に飾られている龍の舁き山(かきやま)です。
■志賀海神社 宮司・阿曇幸興さん
「この前に立って一緒に写真を撮ったり、(中国の人にとっても)すごく縁起のいいものなのだろうなと感じています。海を眺めている方や、お参りをされる方も増えています。」
福岡を訪れている多くの中国人観光客。その過ごし方は多様化しています。