【カメリポ】暖かなキャンドルに思い込めて 災害を乗り越え穏やかな明かりを 福岡
ガラス玉のようなキャンドルの、幻想的な明かりです。作り手の思いがこもった暖かなゆらめきをFBSのカメラマンが見つめました。
福岡県久留米市の工房でキャンドルを作っているのは、横山理吉(みちよし)さん(48)です。会社員の傍ら「Rikichi Candle」の名前で作品を生み出しています。
6年ほど前に独学で始めました。
■キャンドル作家・Rikichi Candle・横山理吉さん(48)
「マニュアルが全くない状態だったので、開拓していくのが面白くてそこからがスタートです。」
横山さんが使用しているのは、半固形で透明度が高い「ジェルワックス」です。色を加えながら、一つ一つオリジナルの作品に仕上げていきます。
■横山さん
「仕事の合間や休みの日をフルに使って作っています。選ぶ色によって出来上がりが変わってくる。色々な角度から見て、色が残っているように作っています。これを球体で作るのが難しい。ここからは企業秘密なので。」
■横山さん
「中に惑星を入れたり光を入れたりする作業は温度管理が難しい。緊張するポイント。」
■横山さん
「どうやって作っているんだろうと、見て考えてもうのがひそかな楽しみで、譲れないこだわりです。」
念願だった工房を久留米市に設けたのはことし5月です。夏にはアトリエ兼ショップとしてオープンしようとしていた矢先、7月の記録的な大雨に襲われました。
■横山さん
「そこの神社が水没して、田んぼも全部池のようになりました。アトリエは床上浸水してしまったので、とても人を呼べる状態ではなくなった。」
それでも、時間ができたことを前向きに捉え、12月にオープンを迎えました。
■横山さん
「その時できなかったことが自分の技術として身に付いたので、それも良いタイミングだった。」
横山さんのキャンドルの明かりは見る人たちを癒やします。
■バーバッカス・大城美穂さん
「年に何回かイベントの時や特別な日に使わせてもらっています。うちにあるキャンドルは大きいキャンドルです。デザインがいいねとみなさん口をそろえて言っていただきます。バタバタしているときに見るとホッとする。優雅に動かなきゃと思います。」
■キャンドル作家・Rikichi Candle・横山理吉さん(48)
「作っても作っても新しい技術や知識が身に付くので、それが楽しくて前に進んでいける。気候とか不安になることもあるが、ろうそくの明かりで安らぎを感じてもらうとうれしい。」
作り手の暖かな思いがこもったキャンドルのゆらめきに誘われて、穏やかなひとときを過ごしませんか。