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川崎町の食材を1つでも使うのがルール 『かわさきパン博』に町の人口を超える人出

2023年10月2日 18:17
川崎町の食材を1つでも使うのがルール 『かわさきパン博』に町の人口を超える人出

福岡県川崎町で1日、パンの祭典、『かわさきパン博』が開かれました。パンを通して町おこしにつなげようというイベントは、町の人口を超える2万人以上の客でにぎわいました。

■永石莉里子記者
「オープン15分前です。おいしいパンを求める人たちで、最後尾が見えないほど長い列ができています。」

1日、福岡県川崎町の町民会館などで開かれた『かわさきパン博』は、4年ぶりの対面開催です。

■久留米市から訪れた人
「いっぱい買って帰りたいと思います。」

■北九州市から訪れた人
「ハニーミルクブレッドとベーコンエピを買いに行こうかなと。」

会場はオープン直後から、お目当てのパンを買い求める人たちでにぎわいました。買ったパンをその場で味わう人たちもいました。

■久留米市から訪れた人
「ゆず胡椒の香りがふわっとして、ちょっとぴりっともする。おいしい。早く家を出てきたかいがありました。」

ことしで11回目となる『かわさきパン博』では、福岡県内外の40の店がそれぞれ、自慢のパンを販売しました。出店には、一つ条件があります。

■川崎町観光協会・岸本経宏事務局長
「川崎町の食材を何か一つでもいいから使ってもらう。」

パンに詰める具材を通して、町の魅力を発信してもらおうという狙いです。全てのパンに川崎町産の野菜や果物を使うパン専門店、『IKURI』です。店主の篠崎海太郎さんは第1回のパン博をきっかけに6年前、川崎町に移住しました。

■IKURI・篠崎海太郎さん
「筑豊の野菜って、福岡とか北九州の人からすると有名じゃない。生産量も少ないのでブランド化もできていない。でも一つ一つのクオリティーはものすごく高いので、ぜひ本当にすごくおいしい野菜を知ってもらいたい。」

こちらのパンは、町内で栽培された小松菜がぎっしりと詰まっています。

■永石記者
「ではいただきます。もちもちの生地の中に小松菜がシャキシャキとあって、鼻からすーっと抜ける小松菜の香りがとてもいいです。おいしいです。」

用意された400個のパンは1時間半あまりで完売しました。

■福智町から訪れた人
「和栗とシャインマスカット。今度はお店の方にも行きたいなと思ってます。」

篠崎さんは町の魅力を知ってもらうだけでなく、その先にも期待しています。

■篠崎さん
「すごくおいしい野菜とか果物があるので、そういうのを作りたいという若い方が川崎町に来てくださったりとか、そういうところまでつなげられたら最高だと思います。」

ことしの『パン博』には川崎町の人口およそ1万6000人を超える、2万人以上が集まりました。一つ一つのパンに込められた町の魅力と、その魅力を知ってもらいたいというパン職人たちの思いが、町を元気にしています。