7管トップ「現時点では墜落と判断」国交省は「不時着」との見方 3人死亡のヘリ事故で調査官が原因究明に着手
医療搬送用ヘリが海上で転覆しているのが見つかり、患者など3人が死亡した事故で、国の航空事故調査官が原因究明に着手しました。
この事故は6日、長崎県壱岐市の沖合で患者や医師など6人を乗せた医療搬送用ヘリが転覆しているのが見つかり、3人が死亡したものです。
事故を受け、国の運輸安全委員会は7日午後、ヘリが向かっていた福岡市東区の福岡和白病院に航空事故調査官2人を派遣しました。
現地入りした調査官は、操縦していた男性機長など生存者3人から当時の状況について話を聞くなどして、事故原因の調査を進めます。
■奥山克也 航空事故調査官
「機内にどのような状況で乗っていたのか、 どのように脱出したのか、可能な範囲で聞きたいと思っています。」
国土交通省によりますと、これまでのところパイロットが機体を制御できない状態だったことを示す情報はなく、緊急時に機体を浮かせるための「フロート」は意図して使われたとみられています。
機体に目立った損傷は把握されておらず、「墜落」ではなく、海への「不時着」だったとの見方をしています。
この事故をめぐっては、第7管区海上保安本部も生存者3人への聞き取りを始めています。
7日午後、着任会見を開いた福本拓也本部長は「機体がひっくり返っているので不時着なのか疑問がある」と述べた上で「現時点では墜落だと判断している」と事故について言及しました。
第7管区海上保安本部は、業務上過失致死などの疑いも視野に事故原因を調べる方針です。