北九州市『老朽化対策チーム』の検討結果発表 “外壁落下”今年度中に工事完了へ
学校など公共施設の外壁が落下する事故が相次いだ北九州市は10月30日、『老朽化対策チーム』の検討結果を発表しました。市は早急に対策が必要な施設について、今年度中に工事を終わらせる計画です。
■北九州市・武内市長
「老朽化対策先進都市となるように、努力をしていきたい。」
福岡県北九州市ではことし4月以降、小学校の校舎の外壁が剥がれて児童がケガをするなど、老朽化した公共施設の一部が落下する事故が相次ぎました。
北九州市が設置した『老朽化対策チーム』が、市内2402の公共施設の外壁を一斉点検した結果、約2割にあたる438の施設で何らかの対策が必要なことが分かりました。
このうち早急に応急措置や修繕が必要な施設については、今年度中に工事を終わらせる予定です。
北九州市では今後、施設の点検状況をホームページで公開するほか、ドローンを活用した赤外線調査を導入して点検の精度を高める方針です。
そのうち、学校について見ていきます。
北九州市では、ことし4月から7月にかけて行った緊急点検で、学校施設203校のうち、9割に近い178校で対策が必要と判断されました。この178校については、夏休み期間などを活用して、現在、すべての学校で応急措置を終えています。
こうした老朽化の問題は、北九州市だけではありません。
文部科学省によりますと、全国の公立小中学校で、築40年以上となっている部分の面積は全体の53.6%となっていて、半数を占めています。また、改修が必要な面積は39.1%と約4割もある状況で、学校施設の計画的な整備を行うことが必要だとしています。(去年5月時点)