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【ほぼ全文】初代「門司駅」遺構 イコモスがヘリテージ・アラート「重要な文化遺産を北九州市が軽視」行動を求める 福岡

2024年9月4日 12:38
【ほぼ全文】初代「門司駅」遺構 イコモスがヘリテージ・アラート「重要な文化遺産を北九州市が軽視」行動を求める 福岡
北九州市門司区

北九州市で発見された初代「門司駅」の遺構の保存をめぐり、イコモスは4日、ヘリテージ・アラートを出しました。

このヘリテージ・アラートはイコモスの会長、テレサ・パトリシオ博士から、文部科学相、文化庁長官、福岡県知事、福岡県教育委員会教育長、北九州市長、北九州市議会議長、北九州市教育委員会教育長、JR九州会長に対して出されました。

その中でイコモスは「学会や市民団体からの多数の保存要望の提出にもかかわらず、土地の所有者である北九州市は複合公共施設の建設計画を進め、遺構の保存を怠っている」と指摘しました。

その上で「日本そして世界にとって重要な文化遺産を北九州市が軽視していることを、深く遺憾に思うとともに失望しています」と表明しました。

そして、初代「門司駅」の遺構が直面している差し迫った、不可逆的な脅威に注意を喚起するとして、以下のような行動を求めています。

まず、北九州市に対して、

▽遺跡内において進行中の開発事前発掘調査と複合公共施設の建設を一旦中断すること

▽遺跡の文化財価値を総合的に評価するため、学識経験者との協議を速やかに開始すること

▽市民、専門家、学識経験者と開かれた対話を行い、遺跡の保存について協議すること

▽学術的・専門的委員会を設置し、評価された価値と開かれた対話の結果に基づき、遺跡の保存計画を策定すること

▽初代門司駅遺跡内での遺構の破壊につながる可能性のある建設行為に対しては、いかなるものであっても行為の許可を出さないこと

また、文化庁及び福岡県に対して、

▽北九州市に対し、初代門司駅遺跡の文化財価値の適切な評価に関する適切な専門的・技術的助言と指導を行うこと

また、JR九州に対して、

▽門司駅に関連する遺構の保存を確実にするため、門司駅遺跡の範囲内における工事を中断し見直すこと

以上の項目を求めています。

そのうえで、北九州市、文化庁、福岡県が初代「門司駅」遺構の保存に取り組むにあたり、専門的知識を全面的に提供し、支援するとしています。