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【新幹線西九州ルート】約10か月ぶりの佐賀県と国の協議が28日に 県の姿勢に変化も 事態の打開は

2023年12月27日 18:33
【新幹線西九州ルート】約10か月ぶりの佐賀県と国の協議が28日に 県の姿勢に変化も 事態の打開は
九州新幹線「西九州ルート」どうなる

九州の経済に関わるニュースです。九州新幹線西九州ルートについてお伝えします。

こちらは福岡県と佐賀県の地図ですが、博多駅から南には九州新幹線が走っていて、佐賀県の武雄温泉から長崎方面へは去年9月に西九州新幹線が開業しました。

この間の、新鳥栖と武雄温泉の区間は、新幹線を通すのか、別の手段を検討するのか、ルートをどうするのかなどの整備方針が決まっていません。

この区間をめぐり国は新幹線を通す「フル規格」の前提で3つのルートを提示しています。

1つ目が佐賀駅を通るルート、2つ目が佐賀市の中心部を避け、長崎道の方向にう回するルート、3つ目が佐賀空港を経由して筑後船小屋駅につなげるルートです。

これに対し佐賀県は、3つの案すべてで在来線の利便性が低下することや、財政負担が多額であることから反発し、協議は平行線をたどってきました。

こう着している国と佐賀県の協議がおよそ10か月ぶりに28日、行われますが、進展は見込めるのでしょうか。

■1980年のニュース
「けさ9時すぎから国鉄下関工事局の職員などが測量作業に入りました。」

1980年に長崎県で新たな鉄道整備のための調査が行われている様子です。現在は九州新幹線西九州ルートと呼ばれる区間ですが、当時は、在来線などを利用して整備する計画でした。

その後、国は方針を変え、現在は新幹線を通す「フル規格」を前提に3つのルート案を示していますが、佐賀県は「フル規格」での整備には反対の姿勢を貫いてきました。

しかし、そうした佐賀県の姿勢に変化があらわれました。ことし9月の県議会で、国が示す3つのルート案のうち佐賀空港を通るルート案のメリットについて、自民党の県議会議員が意見を述べると、山口知事は「一考に値する」と言及しました。

■佐賀県・山口知事
「在来線や建設費負担などの大きな課題はありますが、示唆に富む意見だと思います。そうした着想で議論していくことは一考に値する意義深いものであると考えます。」

佐賀空港案のメリットについて、自民党の県議は、佐賀空港が福岡空港を補完できる立地にあることなどを挙げました。

また、佐賀空港案では地盤の弱さが指摘されていることを踏まえ、佐賀駅と佐賀空港の間を通る第4のルート案についても検討を進めるべきだと主張しています。

28日、およそ10か月ぶりとなる国土交通省との協議に、佐賀県からは副知事が出席します。

佐賀県は、空港との連携を見据えた案であれば議論することは可能だとしています。こう着状態に進展はあるのか注目されます。