【能登半島地震】福岡の柿・はっさく・みかんを石川へ NPO団体が豪雨被災地の農家から預かり届ける
元日に能登半島を襲った地震から8日で1週間です。災害ボランティアに取り組む福岡のNPO法人も今回の地震の被災地に向かい、地元の果物や支援物資を届けました。
1月1日、石川県で最大震度7を観測した地震から1週間となりました。いまだ被害の全容がつかめない中、避難生活を余儀なくされている人たちは「物資の不足」に直面しています。
■池尻農園・池尻さん
「これを6ケース。」
■日本九援隊・肥後孝理事長
「こんなにいただけるんですか。ありがとうございます。喜ばれます。」
1月6日、災害ボランティアに取り組む福岡県大野城市のNPO法人・日本九援隊の肥後孝理事長は、石川に支援物資を届けるため、久留米市と朝倉市の農家を訪れました。
■肥後理事長
「いま仲間達が輪島市や珠洲市の方に入っているが、現地の方々は果物が全然食べられていなくて、ビタミン不足で、みなさん果物が食べたいよねと言われた。」
日本九援隊では、2つの農家から、柿およそ150キロ、はっさく100個、みかん300個を預かりました。
福岡県内で豪雨災害が起きるたびに、全国各地から支援を受けてきたことへの「恩返し」の意味を込めて石川に届けるといいます。
肥後理事長たちは、石川で被害が大きかった自治体の一つ・珠洲市を目指しましたが、余震と積雪に阻まれ、断念しました。
■肥後理事長
「前夜に震度6弱の地震があったので、雪で亀裂が見えなかったらまずいなと思って。」
予定を変更して向かった穴水町までは、倒壊した家屋や山が崩れて土砂が流れ込む道もありました。穴水町に到着したのは、福岡を出発してからおよそ14時間後でした。
■肥後理事長
「福岡の富有柿は有名だよねと、すごく喜んでいただいた。なま物なので衛生面に気をつけないといけないので、炊き出しをする人に一緒に柿を洗って出してもらうようにしました。」
自治体の支援物資の受け付けは現状、団体からのみですが、一人一人、被災地に思いをはせることはできると肥後理事長は話します。
■肥後理事長
「被災地を混乱させないように注意をしながら思いを寄せて、支援できる人に任せる。全国の人が支えてくれているんだというのが力になる。」
日本九援隊では引き続き、必要に応じた支援を行いたいとしています。
今回の地震を受け、福岡県では義援金を受け付けています。
福岡県は口座を開設しています。口座の名義は「福岡県令和6年能登半島地震義援金」で、振込口座は福岡銀行・県庁内支店です。普通預金で、口座番号は「1233293」です。
義援金箱も設置されています。県庁1階のロビーほか、久留米市など県内13カ所の保健福祉事務所に設置されています。福岡市と北九州市は、本庁舎、各区役所、出張所に設置されています。
寄せられた義援金は日本赤十字社、または、中央共同募金会へ送られる予定です。
その一方で、義援金の募集を装った詐欺に注意が必要です。
金融庁によりますと、①SNSで被災者を装い、寄付を電子マネーで求める事例や、②電話で有名なボランティア団体を名乗り、その団体の口座とは別の口座を伝え振り込ませようとする事例が、過去の震災時に起きているということです。
公的機関が訪問や電話で義援金を呼びかけることはありませんので、注意してください。