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【衆院選】裏金問題の影響強く…福島3区上杉氏が敗戦の弁「具体的な説明足りなかった」

2024年10月27日 23:59
【衆院選】裏金問題の影響強く…福島3区上杉氏が敗戦の弁「具体的な説明足りなかった」

10月27日投開票の衆院選福島3区で、議席を逃す見通しとなった無所属で前職の上杉謙太郎氏(49)は「会津地域では全く無名の中での選挙戦だった」と振り返りました。

「特殊な環境下、時間における選挙でありましたが、有権者のみなさまの審判を謙虚に真摯に受け止めたいと思う。結果が全てなので、それ以上申し上げるつもりはありません」

その上で敗因については次のように述べました。

「敗因は、いろいろあると思うが、菅家一郎先生の事態(不記載問題で不出馬)から始まり、自分自身も不記載議員なので、この結果になっていると思うので、真摯に受け止めてしっかりと反省しないといけない。不記載はじめ、様々な自民党の政治とカネの問題があり、そういったところの具体的な説明が足りなかったのかもしれません」

また、本来の地盤ではない会津地域での選挙戦については次のように振り返りました。

「会津地域においては全く無名の中で、私の力というよりも、菅家先生の事務所のスタッフをはじめ、選対のみなさん、党友、後援会のみなさま、友好支援団体のみなさんが、みなさんの顔で上杉謙太郎の名前を広げてくれた」

今後、福島3区の支部長をどうするかについては「引き継いだというよりもピンチヒッターで出させていただいておりますので、今後、私が新3区の支部長として担えるかどうかは別の話となります」と述べ、自民党福島県連で話し合い決めたいとしています。

<福島3区の情勢分析>
今回の衆院選は、自民党のいわゆる「裏金事件」をきっかけに、「政治とカネの問題」が大きな論点となりました。県内でも波乱の展開となりました。

「無所属でこの度の衆議院選挙に出馬をする」と公示前に話していたのは自民党の前職・菅家一郎氏。
「裏金問題」で非公認となり、無所属で福島3区に立候補する意向を示していました。

ところが、その3日後。菅家氏は「裏金議員というレッテルを貼られたり、不信に繋がったり、そういう流れになったのは非常に残念な思い」と話し、裏金問題にけじめをつけるとして出馬を辞退。

公示日を目前にして自民党の候補者がいなくなった福島3区で自民党県連が白羽の矢を立てたのが、同じ裏金問題で比例東北ブロックでの出馬を辞退していた前職の上杉謙太郎氏でした。

上杉氏は「有権者の皆様に直接、お詫びをしながら不記載の問題をはじめ、政治不信の問題をはじめ、直接有権者の皆様の審判を受ける」と話し、党への公認申請も間に合わなかったことから、急遽、無所属で立候補することなりました。

会津若松市に設置された上杉氏の選挙事務所もばたばた。
二転三転する前代未聞の事態とあって、公示の翌日になってもスタッフたちが広報用ビラの作成に追われるなど、文字通り「突貫工事」の選挙戦となりました。

上杉氏は県南を地盤としていましたが、今回からは会津全域が選挙区に加わったため、短期間で支持を広げることはできませんでした。

また、収支報告書への不記載で一度、比例での立候補を辞退していただけに裏金問題に対する批判や逆風の影響も大きく受けたとみられます。