不正融資の総額は10億円超か いわき信用組合が不祥事を長期間隠ぺい 旧経営陣の不正融資や職員の横領
いわき信用組合は、当時の代表理事による不正融資や職員による横領など3件の不祥事について、事案を把握していたものの公表せず、長期間にわたって隠ぺいしていたことを明らかにしました。
いわき信用組合によりますと、2008年7月ごろから、当時、大口融資先だった企業に対し、赤字補てんとして当時の代表理事らが個人名義による不正融資をしていました。この不正融資は、融資先の企業が、東日本大震災と原発事故の影響で一時営業休止になるまで、毎月のように続けていたということです。不正融資の総額は少なくとも10億円を超えるとみられています。
また、2014年7月には、当時係長だった職員が4500万円あまりを横領したことが発覚しましたが、当時の経営陣がその事実を隠ぺいしていました。
2009年6月ごろには、当時次長だった職員が金庫内にあった現金20万円程度を着服したことがわかりましたが、数時間後に返却したことから、当時の支店長が、本部へ報告しなかったということです。
この3件の不祥事を受け、いわき信用組合は、弁護士などから構成される第三者委員会を設置し、長期間にわたって隠ぺいされていた原因分析や再発防止策の検討を行っていくとしています。