今シーズンは、一時リーグ3位まで順位をあげたサッカーJ3の「福島ユナイテッドFC」。盛り上がりを見せる一方で、クラブには「観客動員数」という課題があります。

福島ユナイテッドFCの課題「観客動員数」

中学時代にお世話になったクラブに恩返し

8月31日の試合で、クラブ史上、最多となる、5000人の集客を目指しているサッカーJ3の福島ユナイテッドFC。その目標達成のために、汗を流すのが、広報チームリーダーの伊東篤志さん、29歳です。

■福島ユナイテッドFC 伊東篤志さん（29）
「元々中学時代にお世話になったクラブに恩返しになるかなとずっと思っていた。その中で選んだ」

伊東さんは、中学生の時、福島ユナイテッドFCのジュニアユースチームに所属していました。その後、伊達市の聖光学院に進学し、大学までサッカーを続けた後、東京のIT企業に就職しましたが、コロナ禍で思ったような仕事ができず、ある時、一つの決断をします。

■福島ユナイテッドFC 伊東篤志さん（29）
「福島、地元のために戻って来ようかなと思ったのがきっかけ」

自分が育った福島に帰って、お世話になったチームに貢献しようと、福島ユナイテッドFCに加わることを決めました。

平均観客数がJリーグ全チームで最下位

■福島ユナイテッドFC 伊東篤志さん（29）
「Jリーグクラブ60クラブある中の最下位の集客が昨年の現状です。」

ただ、福島ユナイテッドFCの平均観客数は1229人と、去年、Jリーグ全チームのなかで最下位。集客力に課題を抱えています。

■福島ユナイテッドFC 伊東篤志さん（29）
「自分たちが街に出ていって クラブ・選手の名前を覚えてもらうようなイベントに参加したりの繰り返しユナイテッドの試合を観に行こうという人が増える」

チームをより良く運営していくためには、サポーターの獲得は欠かせません。伊東さんに託されているのは、福島ユナイテッドFCを人気クラブへと押し上げることです。

地域に愛され多くの人が応援したいチームに

多くの人がやってくるイベントやチームを支えてくれる企業。そして、時には、福島県庁にも足を運び、試合をPRします。もちろん、ただ試合をPRするだけではありません。

■福島ユナイテッドFC 伊東篤志さん（29）
「まずは、子どもたちがボールを使って楽しんでもらう。選手とファン・サポーターが会話をしたり、そういった距離感を意識している」

伊東さんは、地域に愛され、多くの人が応援したいと思えるようなチームを作りたいと思っています。

目指せ！5000人プロジェクト

伊東さんの今の目標は、8月31日（土）に福島市で開催される試合に、5000人の観客を呼ぶことです。「5000人プロジェクト」と題して、実現に向けて力を入れています。

■福島ユナイテッドFC 伊東篤志さん（29）
「（5000人プロジェクトという形で）表に出すことによって、クラブに関わる人たちが本気になってもらう。クラブが変わってきているなと思ってもらうきっかけになる。」

そして、その先に見据えるのは？

■福島ユナイテッドFC 伊東篤志さん（29）
「まずはJ2昇格。ユナイテッドを応援していることが最終的には誇りに思ってもらえるようなそんなクラブに将来的にはしていきたい」