企業と自治体が連携 全国初のリユース実証実験スタート
2024年6月5日は「環境の日」です。「捨てること」を減らそうと、企業と自治体が連携して地域の不要品を回収し、フリーマーケットアプリ上で販売する全国初の実証実験が始まりました。実証実験を行うのは、フリーマーケットアプリ大手の「メルカリ」と「ヤクルト山陽」そして安芸高田市と三次市です。
■メルカリ 吉川徳明 執行役員
「この地域の住民の方々にリユースをより身近なものに感じていただけるような取り組みを進めていきたい」
この取り組みでは「ヤクルト山陽」が地域の不要品を回収して保管し、「メルカリ」への出品や購入者への発送・引き渡しまでを代行します。自治体とも連携して不要な備品などの中からまだ使えるものをリユースします。不要品の回収に活用するのはヤクルトレディの宅配システムです。
■ヤクルトレディ
「こんにちはお世話になります」
この日訪れたのは、三次市の黒田良子さん91歳の自宅。2024年4月、黒田さんは営んでいた陶器店を閉めることにしました。頭を悩ませていたのが、売れ残った商品の処分方法です。
■黒田良子さん
「重たいもんでしょ。投げるわけにはいかないから困ったねえ思いよりましたら」
■ヤクルトレディ
「廃品回収とかに出されるぐらいだったら私たちを使ってください、ヤクルトの方で不要品を回収しますというお話をしたらぜひお願いしますといわれたので」
ひとまず皿20枚を三次の営業所に持ち帰りました。ここでメルカリに出品するため、仕分けや撮影などを行います。
■ヤクルト山陽 天野貴美子さん
「社会貢献にということであればみなさん(不要品を)持ち込んでいただいたりしているのでそれはありがたい」
自治体からの不要品もヤクルト山陽の「メルカリShops」を通じて出品や発送を行います。売り上げは、必要な経費を差し引いて、社会貢献活動や自治体のサービス向上のために使われます。
■ヤクルト山陽 大澤誠社長
「弊社としてはお客様の楽しい生活づくりに貢献できる、自治体としてはリユース品ができる、メルカリさんとしては新しい取り組みができるという形で今のところいい感じでスタートさせていただいております」
この実証実験は2025年3月まで行われ、どのくらい効果があったのかなど検証することにしています。
【2024年6月5日 放送】