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全国初!農作物への鳥獣被害を減らすための新組織「tegos」がスタート

2024年4月10日 20:00
全国初!農作物への鳥獣被害を減らすための新組織「tegos」がスタート

手伝うを意味する広島弁の「てごうする」から名前をとった全国で初めての組織が本格稼働しました。目的は、野生のイノシシやシカによる農作物への被害を防ぎ、大きく減らすことです。わなにおびき寄せられ、捕らえられたイノシシ。2024年4月4日、北広島町川戸で撮影された映像です。この地域は長年、イノシシやシカによる被害に悩まされています。農地を案内してもらうと、残されていたのは。さまざまな大きさの動物とおぼしき足跡の数々です。

■農事組合法人 せんごくの里 田村誠組合長
「シカは毎晩といっていいほど出ますので。中にはこの電気柵の線の間をくぐるのもいる」

シカは、田植えが終わった後の少し生育した苗を食べてしまうといいます。そんな被害を少しでも減らそうと、鳥獣対策のプロフェッショナル組織「tegos」がスタートしました。尾道市や庄原市など参画する5つの市町には、専門的な知識や技術を持つ職員が地域アドバイザーとして配置されます。生産者らに、防護柵の正しい設置や使用方法を指導するなど、効果的で持続可能な対策を行う予定です。ひとつの市や町だけでなく、オール広島で取り組むのは全国で初めてとなります。鳥獣による農作物への被害額は、2010年度のおよそ8億円をピークに、近年は4億円前後と半分程度まで減りました。

■tegos 向谷敦志 代表理事
「最終的には今(被害額が)4億円ぐらいですから、10分の1であれば4000万円ですね。そこをめざしていきたいと数値的には思っています」

北広島町でコメ作りをする田村さんもtegosに大きな期待を寄せます。

■農事組合法人せんごくの里 田村誠組合長
「専門的に(職員に)おってもらったら違いますよね。少しずつやっていかんとこのまんまじゃ被害は減らない」

農作物への被害を防ぐことで、農業に携わる人の意欲も守ってほしい。tegosには多くの願いが掛けられています。

【2024年4月10日 放送】