『箱根駅伝』で誰よりも速く駆け抜ける! 目指すは区間新と総合優勝! 喜びと悔しさを強さに変えた青山学院大学・塩出翔太選手【アナたにプレゼン・テレビ派】
広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。有田優理香アナウンサーが、歴史ある正月の風物詩『箱根駅伝』で活躍が期待される、広島出身の青山学院大学の塩出翔太選手をプレゼンします。
第101回箱根駅伝で注目する大学は…!?
今回で101回を数える『箱根駅伝』の、各大学のエントリーメンバー16名が発表されました。各大学の選手が、母校の誇りを持って箱根を駆け抜けます。自称・広テレ内で1番の駅伝ファンである有田アナが注目する大学は、青山学院大学です。前回の100回大会では、2位に6分以上の差をつける圧勝で、2年ぶり7度目の優勝を果たしました。
2024年は、三大駅伝の「出雲駅伝」と「全日本大学駅伝」で共に3位でしたが、この10年で7度の優勝を誇ります。箱根駅伝に合わせる調整力や選手層の厚さが、青山学院大学の強さと言えます。指揮を執るのは、広島出身の原晋監督です。どのような采配をするのか、注目されます。
期待がかかる選手の1人が、広島県尾道市出身で3年生の塩出翔太選手です。世羅高校時代は全国高校駅伝での連覇と、前回の箱根駅伝でのチーム総合優勝に、それぞれ貢献しました。塩出選手は前回大会で、初出場で8区歴代3位の好タイムで区間賞を獲得しましたが、区間賞ではなく「区間新を取る」という高い志を持って、自分自身と向き合いストイックに練習に励んでいるそうです。塩出選手に、箱根駅伝に向けた思いを聞きました。
■青山学院大学3年生 塩出翔太選手
「区間賞を取ることができたんですけれど、やっぱり区間新を出すことができなくて、そういったところでも未練が残っているので、今年も出走して、本当に箱根駅伝優勝に貢献したいなと思っています。」
塩出選手は、今回は主力として活躍し、後輩たちを引っ張りたいという思いを強く持っています。そんな塩出選手の強さのヒミツは、「世羅パワー」と「全国高校駅伝での経験」の2つです。
まず1つ目の「世羅パワー」についてです。塩出選手は、最大の強みを「ロードレースでの集中力」と話していました。世羅高校時代の練習では、70年以上前から使われている裏山のクロスカントリーコースを、週に3回ほど走るそうです。アップダウンが激しく、整備されていない自然の中を走ることから、集中していないとケガをしてしまうと言います。高校時代に培った集中力と足腰の強さについて、塩出選手は「世羅という環境で3年練習することで、今の自分にも生きてきている。」と話していました。
2つ目の「全国高校駅伝での経験」についてです。塩出選手が2年生と3年生の時に、世羅高校は全国高校駅伝で優勝しています。2年生の時にはアンカーを務め、フィニッシュテープを切りました。高校時代に経験した優勝で、選手にしかわからない喜びや責任感などといった「勝者のメンタリティー」を感じたことで、「前回の箱根駅伝で辛い時でも、優勝した時の気持ち良さを思い出し、終わった時のことを考えることができたので頑張れた。」と話していました。
3年生の時にはキャプテンを務めましたが、直前の故障のために、全国高校駅伝への出場は叶いませんでした。チームが優勝して喜ぶ中、その喜びに入ることができない悔しさを味わいました。当時の新宅昭二監督から「この悔しさを大学で生かせ!」と励まされたことで、前回の箱根駅伝で「優勝するぞ!」という強い思いにつながったのです。塩出選手は、世羅高校時代の「喜び」と「悔しさ」を、強さに変えていきました。
塩出選手の今回の大会の目標は「箱根駅伝、区間新で総合優勝!希望区間は8区か9区」です。前回走った8区で区間新獲得なるか、広島出身の塩出選手の活躍に期待しましょう。広島テレビでは、第101回箱根駅伝を2025年1月2日(木)と3日(金)に、生中継で放送します。