広島に原爆を投下したアメリカ軍の爆撃機・B29に関する企画展 東京・武蔵野市で開催 広島
広島に原爆を投下したアメリカ軍の爆撃機・B29に関する企画展が、東京・武蔵野市で開かれています。
「諸君、ターゲットは日本だ」
長さ30メートル、幅40メートルの爆撃機「B29」。
その巨大な機体を組み上げたのは、女性や高齢者たちでした。
映像を展示しているのは、東京の「武蔵野ふるさと歴史館」です。
戦時中、武蔵野市に置かれた軍需工場の歴史に始まり、工場を空爆した「B29」について、アメリカ側の資料や、目撃した市民の証言を紹介しています。
■武蔵野ふるさと歴史館 高野弘之・公文書専門員
「B29について多くの人が知っていると思い込んでいたのが反省でした。なので新たにB29そのものにフィーチャーした映像を収集してまいりました」
床に敷かれているのはB29の原寸大のプリントです。水平尾翼、片側長さ6・6メートルを再現しています。
「They were buildingThe Boing designB29 superfortress」(彼らはボーイング社の設計によるB29スーパーフォートレスを製造していた)
最大の目玉は、アメリカ国立公文書館から収集した軍の記録映画「BIRTH OF THE B29」です。ワシントン州にあるボーイング社の「レントン工場」を撮影したもので製造過程や運用状況を18分にわたって記録しています。
B29は、1943年から46年にかけて、およそ4000機が製造され、おもに太平洋戦争で使用されました。
1945年3月の東京大空襲では、300機以上のB29が焼夷弾を投下し、およそ10万人が犠牲になりました。
そして8月6日、「エノラ・ゲイ」は広島に。その3日後、「ボックスカー」は長崎に原爆を投下しました。
■来館者
「日本のレベルとアメリカのレベルが雲泥の差がある。それがわかる。これをみて」
■来館者
「そもそも物量も技術も乗組員の安全性にも配慮されている乗り物」「なかなか戦いを挑んで勝つというのは難しいでしょうね」
太平洋戦争末期の空襲の歴史を、日本とアメリカ、双方の視点から辿る企画展は、10月31日まで開かれています。
【2024年10月22日 放送】