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広島土砂災害から10年 各地で祈り 広域避難道路の整備進む

2024年8月20日 19:58
広島土砂災害から10年 各地で祈り 広域避難道路の整備進む

10年経っても変わらない思いがあります。
20日未明から被災した各地で追悼の催しが開かれ遺族らが祈りを捧げました。

■時報ON
「午前2時30分ちょうどをお知らせします」

未明から祈りに包まれた広島市安佐南区八木3丁目…。
小雨が降る中、慰霊碑に訪れた遺族らが静かに手を合わせました。

■娘夫婦と生まれる前の孫を亡くした 若松順二さん
「会いたいし、寂しいし、悔しいというのは変わらない。(対策を講じれば)防げたのではないかという思いが若干残る。」

2014年8月20日。広島市安佐南区と安佐北区を線状降水帯による猛烈な雨が襲い、土石流などが発生…。77人が亡くなりました。

あれから10年…。緑井にある砂防堰堤には「忘れない」の文字が浮かび上がりました。

■緑井上組町内会 西村斉時会長
「この災害を忘れてほしくないと、子供たちや新しくこの地に来られた方に伝えていきたい。」

■黙とう合図
「黙とう」

当時、避難所となった梅林小学校の慰霊碑にも遺族や住民らが訪れ、花を手向けました。

■兄夫婦を亡くした立川新三さん
「今までは何年たってもずっと同じ気持ちだったが、10年たったら一区切りできた」

広島市の松井市長も慰霊碑に献花しました。
その後、被災地に整備中の「広域避難路」の工事現場を視察。広島市安佐南区八木・緑井地区には、住民が土石流などからいち早く避難するための道路が整備されています。国道54号を結ぶ「川の内線」の工事は8割ほど終了し来年3月に完成する予定です。

■広島市松井一実 市長
「多くの方の犠牲がありましたけれども、それを乗り越える協力体制がようやく結実しつつあるなという思いです。」

町並みが変わる一方で、変わらない悲しみと祈り…。災害から10年、防災への誓いを新たにします。
【2024年8月20日放送】