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「違反の認識ない」熊本県漁連会長 養殖ノリ全量出荷要請が独禁法違反疑い指摘

2023年12月5日 18:48
「違反の認識ない」熊本県漁連会長 養殖ノリ全量出荷要請が独禁法違反疑い指摘

熊本県内の漁業団体の代表者が5日、蒲島知事を表敬訪問し、養殖ノリの色落ち被害などへの県の一連の支援に対し、感謝の言葉を伝えました。また取材団に対し、公正取引委員会から独占禁止法違反の疑いを指摘されている養殖ノリのいわゆる「全量出荷要請」については「違反の認識は全くない」と話しました。

表敬訪問したのは、県漁業協同組合連合会と県海水養殖漁業協同組合などの代表者です。県内の水産業は、1月の養殖ノリの色落ちやノリ網の支柱への暴風被害、それに養殖漁業への赤潮被害など様々な被害に見舞われました。県漁連の藤森隆美会長は、「養殖ノリの色落ち被害では、県の支援により持ち直し、前の年を上回る売り上げだった」などと早急な県の対応に感謝を伝えました。

また、公正取引委員会から独占禁止法違反の疑いを指摘されている養殖ノリのいわゆる「全量出荷要請」については、「インターネットでのノリの販売で高く売れることは良いことで、とがめる気持ちはない」と話しました。また、記者団に対し藤森会長は、過去に一元出荷を求めた文書があったことは認めるものの、現在、それを行使していないので是正しなかったなどとして、「違反の認識は全くない」としました。

一方、意見交換では、注目される蒲島知事の去就にも話題が及びました。

■県漁連 藤森隆美会長
「知事にもう一回、頑張れと。知事だったら、私たちも安心していろんなことを乗り越えていける。それをお含みいただいて…」

これに対し、蒲島知事は。

■蒲島知事
「一生懸命熟慮して、あした結論を出しますのでよろしくお願いします」

明言を避け、改めて5日の県議会で表明する考えを示しました。