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『大人の社会科見学』普段は絶対に入ることができない空港の裏側を潜入取材

2024年7月27日 13:00
『大人の社会科見学』普段は絶対に入ることができない空港の裏側を潜入取材

普段、入ることができない熊本空港の裏側に潜入取材しました。迫力ある映像がたっぷりの「大人の社会科見学」、清家康広アナウンサーの取材です。

■清家康広アナウンサー
「熊本空港にやってきました。帰省の際に利用する人も多いと思いますが、今日は普段絶対に入ることができない、空港の裏側を取材していきます」

それではさっそく潜入取材へ!案内役は、飛行機の誘導や荷物の積み下ろしなどを行う西鉄エアサービスの米村圭史さんです。

通常、私たちがターミナルビルから飛行機に乗る時に通るブリッジの下の作業エリアに来ました。一般客が絶対に入ることができないエリアです。

■清家康広アナウンサー
「普段上しか通らないですけど、下から見る景色もすごいですね」
■西鉄エアサービス 米村圭史さん
「そうですね。なかなかここから見られる一般の方はいらっしゃらないので」
■清家康広アナウンサー
「私たち普段はこの上を通っているということですもんね」
■西鉄エアサービス 米村圭史さん
「そうです。この固定橋を通って飛行機の中へ乗って行かれるので」

熊本空港で働くスタッフは約1000人。このうち、接客以外で飛行機の運行に携わる人は1便に約10人です。

東京からの便が到着しました。JALのボーイング767、全長は約55メートル、全幅は約48メートルです。
■清家康広アナウンサー
「迫力がもう全然違いますね」

着陸した飛行機を駐機場所に誘導する業務を、マーシャリングといいます。飛行機の旋回や停止をつかさどる責任重大な仕事です。

巨大な飛行機が目の前に迫り…停止線ぴったりで止まりました。

すると動き出したのが、飛行機に乗る時に乗客が使う搭乗橋、パッセンジャーボーディングブリッジです。時速約5キロで機体にギリギリまで近づきます。機体の価格は約100億円、操作は慎重に…。

■清家康広アナウンサー
「つける時は、かなり緊張感がありますよね?」
■作業する人
「唯一、機体に接触させる機材なので、とても神経を使って緊張感のある状態です」

お見事!ぴったり期待に装着しました。

■清家康広アナウンサー
「今、ドアが開いていますね。なんだかトランスフォーマーのように。機体が開いて、あの中に荷物が入っているということですか?」
■西鉄エアサービス 米村圭史さん
「そうです。貨物がコンテナで搭載されてきます」

続いて動き出したのが、貨物の積み下ろしをするハイリフトローダーです。この便に積まれた約5.7トンの貨物を15分で降ろします。

これだけ飛行機の至近距離にいると、やはり思うのが…。
■清家康広アナウンサー
「近くで見ると大きいですね」
■西鉄エアサービス 米村圭史さん
「主翼は長くて大きいですので」
■清家康広アナウンサー
「翼もそうですし、タイヤもすごく大きいですね」
■西鉄エアサービス 米村圭史さん
「そうですね。タイヤも、ものすごく大きいです」

ここで、荷物が積まれた貨物室に特別に入らせてもらえることになりました。いざ、中へ!カメラが潜入です!

■西鉄エアサービス 米村圭史さん
「突起がありますので、気をつけてください」
■清家康広アナウンサー
「中は結構広いんですね」
■西鉄エアサービス 米村圭史さん
「そうですね。コンテナを積まなきゃいけないので、相当広くなっています」

この機体には、最大37トンの貨物を積み込むことができます。

一方、機体の周りでは、整備士の方が出発前の点検を始めていました。ここからは、JALエンジニアリングの一等航空整備士、松原輝明さんが案内してくれます。
■清家康広アナウンサー
「色んなドアを開けたり、パネルを触ったりしていますが、そういった作業は全部で何分ぐらいでされるんですか?」
■JALエンジニアリング 一等航空整備士 松原輝明さん
「約5~10分ほど時間をかけて、じっくりと点検をしております。突然ですが、ここでクイズです!飛行機の外板の厚さは何ミリでしょうか?」
■清家康広アナウンサー
「この機体の一番外の厚さってことですか}
■JALエンジニアリング 一等航空整備士 松原輝明さん
「はい。その通りです」

皆さんもお考えください。ヒントは、とっても薄いです!
■清家康広アナウンサー
「じゃあ…20センチ!」

■JALエンジニアリング 一等航空整備士 松原輝明さん
「正解は1.2ミリです!」
■清家康広アナウンサー
「1.2ミリ⁉1センチでもなくて?1.2ミリって、もう1円玉ぐらいの薄さですよね。大丈夫ですか?」
■JALエンジニアリング 松原輝明一等航空整備士
「はい。きちんと強度も計算された上での1.2ミリとなっていますので、安心してお乗りいただけます」

出発の時間が迫ってきました。飛行機は自力でバックができないので、迫力あるトーイングトラクターで押し出します。重さは50トン、排気量はなんと1万1040ccもあります。
■清家康広アナウンサー
「今からこの機体が動きますが、その前にパーキングブレーキが青に変わりました。もう動くってことですね?」
■西鉄エアサービス 米村圭史さん
「そうです」

重さ80トンの機体が、トーイングトラクターの力だけでゆっくりと動き出しました。
■清家康広アナウンサー
「すごいです。すごい経験です。やっぱり少しづつ右、左でバランスをとらないと真っ直ぐには進まないということですか?」

■西鉄エアサービス 米村圭史さん
「シンプルに真っ直ぐ押していくっていうのが、結構、機体がふらつくので一番難しいですね。まもなく曲がります」
■清家康広アナウンサー
「今、曲がっていくんですね?」

無事に飛行機を移動することができました。出発の準備ができたら最後はお見送りです。普段入ることができない場所で働く人や車両の「縁の下の力持ち」のおかげで日々の安全なフライトが守られています。