【家計直撃】生産量全国一の熊本でもトマトが高い!1玉400円で取引の日も 値段が下がるのはいつ?
食卓には欠かせない野菜。スーパーで頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。食欲の秋に熊本を代表する野菜にもある異変が。
熊本市西区の青果卸売市場。
■平井友莉アナウンサー
「現在の時刻は午前6時30分を過ぎたところです。県民の台所を支える田崎市場では競りが始まりました。いや~活気があります」
ずらりと並ぶのは、収穫されたばかりの白菜やネギ、キノコなど。
中でも価格に、大きな変化が出ていたものが…。
Qどんなものが高い?
■青果小売業
「今はミニトマトとかトマト類」
■仲買人
「トマト類じゃないかな。高いから売りづらいですよね。お客さんにも申し訳ない」
熊本が全国一の生産量を誇るトマト。異例の高値が続いているというのです。この日も…。
♪トマトの競り「5670円、6000えーーん!」
1ケース4キロのトマトが最高金額6000円、1キロあたり1500円で取り引きされました。仲買の人によりますと、高い日には1ケース4キロ1万円(1玉400円程度)ほどの日もあったそうです。
またスーパーなどでは、売り場面積を狭めたり、個数を少なくするなどして値段を上げない工夫も。
JA熊本経済連によりますと、過去10年間、平均市場価格は1キロあたり400円から500円前後で推移していたものの、10月17日時点の概算では、統計をとり始めて以来最高値だというのです。その理由は…。
■熊本大同青果 竹原由幸専務
「今の異常な高値というのは、高温・干ばつが影響している。例年であれば、北海道など夏場の産地が10月末~11月まであって、それに熊本など冬場の産地が追いついて、きれいに産地リレーするんですけど、この時期本来あるべき量が前に出て無くなっている。だから、今ぽっかり間が空いて品薄。こういう相場になっている」
高値の原因は、夏場の酷暑で収穫量が減ったこと。熊本でも、苗を植える8月から9月にかけて暑さのピークとなり、品質にも影響が出ていました。
10月中旬も続く暑さの影響
県内最大の生産量を誇る八代市。トマト農家を訪ねると収穫作業の真っ最中。ところが、暑さの影響で実が割れてしまったり、花がついても実がならなかったりするものも。
■トマトドリームカンパニー 宮崎章宏社長
「大玉トマトは暑さに弱いので、暑い時ほど実になりにくい」
宮崎さんのハウスでは、霧状の水をまいて室温を調整する最新の冷房設備や、遮光材などで暑さ対策を行っています。
それでも、1割程度は出荷ができないといいます。
■トマトドリームカンパニー 宮崎章宏社長
「多いといえば多い。10月中旬過ぎているので、通年であれば割れはほとんどないんですけど、まだちょっと割れの影響が響いています」
異例の高値が続く熊本のトマト。市場関係者によりますと、10月下旬から11月にかけて収穫量が増える見込みで、価格は安定する見通しだということです。