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【内密出産】「いち病院で担える問題ではない」ドイツ視察した熊本市長 国に法整備の検討急ぐよう要望

2023年10月17日 17:56
【内密出産】「いち病院で担える問題ではない」ドイツ視察した熊本市長 国に法整備の検討急ぐよう要望

内密出産制度や妊娠相談に関する視察をドイツで行った熊本市の大西市長が、17日の記者会見で、国内で唯一内密出産を行う慈恵病院の負荷の大きさを再認識したとし、国に法整備の検討を急ぐよう要望すると話しました。

9月30日から9日間、ドイツやフランスを訪問した大西市長。海外の内密出産制度の研究で関係機関を視察しました。内密出産が法制化されているドイツでは、仮名で行政手続きを受けることができます。出産費用や救急搬送の医療費も国が負担し、内密出産の際の出自証明書の保管も国の機関が行います。

一方、日本で内密出産は法制化されておらず、唯一実施している熊本市の慈恵病院が母親の情報管理なども担います。これに大西市長は…

■大西一史熊本市長
「いち民間病院だけで担える問題ではないなと。ドイツにいって非常に改めて意を強くした。国に対しても、制度的な確立をお願いをしていきたい」

また、ドイツに約1600か所開設される妊娠相談所を視察。熊本市で今年4月に開設した妊娠内密相談センターのスタッフと共に、相談対応の方法を具体的に教わったということです。

■大西一史市長
「ドイツでは、自治体や行政で妊娠相談所を置くだけでなく、民間のNGOなどが協力してサポートする体制ができていて、ネットワークもかなり充実している、これが重要なこと」

このほか大西市長は、ドイツで包括的性教育が進んでいることにもふれ、臨まない妊娠を防ぐには、生殖や妊娠の仕組みだけでなく、パートナーとの関係など幅広く教育で伝える必要を強く感じたと語りました。

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