【特集】「朝起きたら除雪が完了!?」 山沿い積雪3メートル超の新潟県で“自動除雪ロボット”の開発が進む《新潟》
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除雪作業中の事故を防ごうと長岡市では自動で除雪を行うロボットの開発が進められています。どんなロボットなのでしょうか?
力強く雪を押し出す赤いロボット。
ながおかメイカーズ・クラブが開発した除雪ロボット「ユキゾー」です。
搭載されたAIが三角コーンを認識しながら、指定された範囲の除雪を自動で行うことができます。
安全を確保するためAIが人を検知すると停止する仕組みになっています。
ながおかメイカーズ・クラブ 水藤裕太さん
「最終的には朝起きたら除雪が完了していて、雪かきをせずに車が出せるような世の中を実現できたらと考えています」
県によると県内では今シーズン雪の影響で12人が死亡し、145人が重軽傷(2月21日現在)を負っています。
多くが除雪作業中に伴うものでした。
ロボットの開発はこうした除雪作業中の事故を防ごうと長岡市の補助金を使って進められています。
こちらは実証実験の様子。
内側から外側へ次々と雪を押し出していきます。
現在は15センチほどの積雪であれば除雪を行うことができるといいます。
また、コントローラーで操作をすることもでき、離れた場所からも除雪を行うことができます。
ながおかメイカーズ・クラブ 水藤裕太さん
「自動除雪の意味では基礎はできたと思っているのであとは除雪能力の向上とか排雪、雪を雪捨て場まで運ぶところも実装できれば。豪雪地帯でも使っていただける ものになるのではないかと考えています」
そして、もう一台。
こちらは長岡鉄工業青年研究会が開発した除雪ロボット「長岡雪路」。
屋根の雪下ろし用に開発され、砕いた雪を後ろの方へ送りながら車体を前進させます。
現在は試作機の段階で屋根での実証実験は行われていませんが、来年度、実験を行い、小型化を目指すということです。
高齢者が屋根に上がらなくていいように
長岡鉄工業青年研究会 髙坂壮会長
「運用の課題はたくさん残っているのでひとつひとつクリアしながら実現できればなと考えています。高齢者が屋根に上らなくて済むような技術のひとつになればいいかなと思っています」
事故が相次ぐ除雪作業にロボットが活躍する時代が来るのか。
実用化に期待が集まっています。
2025年2月13日「夕方ワイド新潟一番」放送より