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地震や豪雨 くまモンも…蒲島県政戦後最長の4期16年を振り返る

2023年12月6日 18:21
地震や豪雨 くまモンも…蒲島県政戦後最長の4期16年を振り返る

戦後の熊本県知事としては最長となる4期16年の蒲島県政を振り返ります。

2008年3月、5人が立候補した知事選挙を制し、当選した蒲島知事。東大教授から転身し、「専門の政治学を実践したい」と語りました。1期目の当選を果たした半年後、大きな決断をします。

■蒲島郁夫知事(2008年9月)
「川辺川ダム計画を白紙撤回し、ダムによらない地域対策を追求すべきであると判断したことを表明します」

長年の課題だった川辺川ダム計画の『白紙撤回』を実現しました。しかし、“ダムによらない治水対策”が具体的に進まない中、3年前、球磨川流域は熊本豪雨に襲われます。すると。

■蒲島郁夫知事(2020年8月)
「大洪水が来たので、川辺川ダムも一つの選択の範囲に必要」

自身の決断を180度転換し、国にダム建設を求めた蒲島知事。環境に配慮したとされる「流水型ダム」については今も反対の声が挙がり続けています。

そして、3期目の当選直後の2016年4月に発生した熊本地震。

■蒲島郁夫知事(2016年4月)
「健康面、衛生面を考えると、1日も早く安心して暮らせる住まいを確保することが重要であります」

地震の後、掲げたのが「創造的復興」です。被災者の生活再建や、益城町の復興に向けたまちづくりなどを推し進めてきました。

就任当初から県政の最大の課題と位置付けていたのが水俣病問題。患者認定を受けていない被害者を救済する特別措置法の成立に尽力する一方で、救済対象から外された被害者たちは、今も裁判で国と熊本県の責任を追及しています。

一方、2010年に蒲島知事が世に送り出した「くまモン」は日本を飛び出し世界で活躍するほど大人気に!関連商品の売り上げの累計は1兆2900億円に上り、熊本の知名度アップに貢献しています。

そして今、全国の注目の的と言えば台湾の大手半導体メーカー、TSMCの進出です。10年間で6兆8500億円と試算されている県内への経済波及効果。一方で、交通渋滞の対策や人材の確保、地下水の保全など多くの課題が山積しています。

6日の県議会で、復興や経済対策に「道筋をつけることができた」と強調した蒲島知事。この道筋は誰に託されるのか。来年の知事選まであと3か月余りです。