「あってはならないミス」熊本県が水俣病認定申請者の名前を漏えい 支援団体は厳しく批判
熊本県水俣病審査課によりますと、水俣病の認定申請をした2人に検診の日程が書かれた通知書を送る際、誤って2人分の書類を1人の封筒に入れて送ってしまったということです。29日、封筒が届いた認定申請者から水俣病審査課に電話があり、別の人の名前が漏れたことがわかりました。書類の入れ間違いが原因で、熊本県は29日、2人を訪ねて謝罪したということです。
水俣病審査課は、認定申請者の名前を漏らすミスは過去に聞いたことがないとした上で、「お二人に深くお詫びします。今後は確認方法を見直し、再発防止を徹底します」としています。
水俣病被害者互助会の谷洋一さんは、「水俣病の認定申請をしたことは家族にさえ秘密にしているケースもあり、水俣病差別と切り離せない問題をはらんでいる。あってはならないミスで、なぜこんなことが起きたのか知事も含めた検証の場が必要」と話し、今後、実務者協議で説明を求める方針です。