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「売上急増し多額の税金を避けたかった」熊本地震復旧工事特需 総額63億円申告漏れ

2024年1月23日 23:33
「売上急増し多額の税金を避けたかった」熊本地震復旧工事特需 総額63億円申告漏れ
熊本地震の復旧工事などをめぐり、総額約63億円の申告漏れが指摘されていました。

8年前の熊本地震では住宅や道路に甚大な被害が出たことから、国や県発注の復旧・復興工事が急増するなど建設業を中心に特需となりました。

熊本国税局は2019年から2年間、熊本などの4県で特需で利益を得た工事業者のほか工事関係者が利用する宿泊施設や飲食店などの事業者を対象に調査を実施。その結果、法人と個人あわせて約770の事業者に対し総額約63億円の所得の申告漏れを指摘していたことが分かりました。

このうち約310の事業者の総額約34億円は、故意に課税を逃れようとした「所得隠し」と認定しています。

熊本国税局によりますと、追徴税額は総額およそ17億円で、修正申告や期限後に申告して納付を済ませました。

調査に対し、指摘を受けた事業者は「急激に売り上げが増え、多額の税金が発生するのを避けたかった」、「悪いことだと思いながら正しく申告しなかった」などと話しているということです。

熊本国税局は、悪質な「所得隠し」の把握に努めるとともに、適切な申告と納税を呼びかけたいとしています。