【過去最大】熊本市電 運転士不足や車両不足で減便へダイヤ改正
熊本市交通局は、運転士の人員不足や故障による車両不足に対応するため、平日の運行本数を最大15%削減するダイヤの改正を行うと発表しました。過去最大規模の減便になるということです。
熊本市交通局では、退職者などが相次いだほか、1日に平均で車両2台に故障が見つかるなど、運転士の人員不足と車両不足が課題となっています。このため6月29日から全体的な運行本数の削減や最終便の時間の前倒しなど、ダイヤを大幅に改正します。
<運行本数(6/29から)>
【平日】433本→369本(64本、15%減)
【土曜】437本→376本(61本、14%減)
【日祝】432本→374本(58本、13%減)
また、曜日を問わず終電の時間を前倒しし、最大で42分繰り上がります。
さらに車両不足に対応するため、平日朝の最大出庫台数を33台から31台に減らすということです。
熊本市交通局によりますと、今回のダイヤ改正による減便は過去最大規模だということです。
一方対策として熊本市交通局は今年度、職員を10人採用し、来年4月から運転士として乗務できるよう教習を行っているほか、新型車両の導入などで車両を増やすとしています。
ダイヤの改正は6月29日からで、熊本市交通局のホームページで確認できます。
熊本市は極度のマイカー社会で、政令指定都市の中で「渋滞ワースト1位」という実態があります。県知事や熊本市長は、公共交通機関への転換を促しています。
そんな中での今回のダイヤ改正。熊本市交通局は「必ず状況を改善して利便性の高い市電にしたい」とコメントしていますが、行政には、より現実的な施策が求められます。