子宮頸がんワクチンを接種した後に重篤な症状 治療続ける高校生が自らの体験を講演
子宮頸がんワクチンを接種後に重篤な症状が出て、治療を続ける高校生が、自らの体験を講演しました。
9月24日に天草市で行われた講演会。自らの経験を話していたのは、天草市の高校生、相原咲紀さん(17)。子宮頸がんワクチンを接種したあとに、重篤な症状が出たといいます。子宮頸がんワクチンは子宮頸がんの原因となるHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染を防ぐとされています。
国は、ワクチン接種後に体の痛みなど多様な症状の報告が相次いだため、積極的に接種を勧めることを控えていましたが、去年4月から、接種の有効性が副反応のリスクを上回るとして、再び接種の呼びかけを始めました。相原さんはこの国の方針転換を受けて、去年6月に接種したといいます。
■相原咲紀さん
「接種から24時間後、これまで経験したことのないくらいのハンマーで殴られたような激しい頭痛が私を襲いました。接種した産婦人科医院に行きました。すると新型コロナではないかと疑われ、帰されました」
自己免疫性脳症による視覚異常や、関節の痛みなどに悩まされている相原さん。現在、治療のため鹿児島の病院に通い、学校も休んでいます。
厚労省の報告では、子宮頸がんワクチンの接種後に重篤な症状が出たのは1万人あたり「5人から7人」とされています。
■ 相原咲紀さん
「ちゃんと私たち被害者を研究して、有効な治療法を見つけることが大事だと思います」
講演で相原さんは「接種後に症状が出た場合、速やかに適切な治療が全国一律で受けられるよう体制を整えてほしい」と訴えました。