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「サウナ状態で労働災害のおそれも」PTA協議会が給食調理場への冷房設備を要望 熊本市

2024年2月27日 18:06
「サウナ状態で労働災害のおそれも」PTA協議会が給食調理場への冷房設備を要望 熊本市

熊本市PTA協議会が26日、「学校給食調理場の冷房設備を整えて欲しい」と市長と教育長に要望しました。熊本市は、老朽化した調理場の建て替えも視野に対応を検討する方針です。

要望書によりますと、PTA協議会の理事が熊本市給食運営協議会の委員として去年、調理場を視察した際、冷房設備があるにも関わらず、温度も湿度も高くサウナ状態で 調理師は汗だくだったということです。

また、調理場は虫やほこりが入らないよう窓は完全に閉めるなど衛生を保つために厳しいルールが定められていて、冷房設備のない調理場で短時間に大量の給食を作るのは、労働災害にもつながるおそれがあるとしています。

■熊本市PTA協議会 濱石浩二会長
「なかなか、すぐどうこうできる問題ではないことも把握しておりますが、何か事故が起こる前に何か改善していただきたいと思います」
■大西一史熊本市長
「学校調理場が老朽化して、元々冷房設備のための構造がない所にただ無理やりつけても、カビが生えて空調効果が出ないらしいです。そういうこともあるから、今とりあえず暫定的にというか、 スポットクーラーを配備していろいろ対応せざるを得ないということで…」

熊本市は、暫定措置としてこれまでにスポットクーラーを全調理場に配備していますが、今後、施設の建て替えも視野に対応を検討したいと話しました。

【スタジオ】
(東島大デスク)
実は学校給食管理基準というのがあって、「調理室の温度は25度以下、湿度は80%以下に保つ」よう努めることとなっています。これを超えると働く人の体調はもちろん、食中毒の危険も出てきます。学校の改修を待ってからというのでは命に関わります。遅れている調理室の乾燥化・ドライ化を進めてゴムの前掛けなどをなくし、建設現場などで支給される保冷ベストの着用を進めたり、高温になりにくいメニューの改善をしたりするなど、やれることはいろいろあるのではないでしょうか。