「処方箋を偽造」病院が医師を諭旨解雇処分 医師は偽造ではないと主張
くまもと県北病院(玉名市)、処方箋を偽造していたとして、男性医師を21日付で諭旨解雇処分としました。処分された医師は偽造を否定しています。
諭旨解雇処分となったのは、元・公立玉名中央病院、現在のくまもと県北病院に勤務する男性医師です。病院によりますと、男性医師は2016年4月からの約2年半、部下だった医師の電子カルテを勝手に操作して処方箋を偽造し、自らが使う目的の薬を不正に入手したということです。このほか部下の処方箋のコピーを不正に持ち出したとしています。
男性医師は偽造を否定しています。KKTの取材に対し男性医師は、処方箋の偽造について、部下の問診を受けた後、本人の同意を得て名義を借り処方箋を発行する「代行処方」であり、偽造ではないと主張しています。
また、情報漏洩については、「所属の科で発生していた部下による処方箋偽造を理事長に報告したが、対応が不十分だったため病院を管理する玉東町に相談したもので、漏洩にはあたらない」としています。
一方、病院は、処方箋の偽造について「同意があっても、別の医師が処方箋を発行するのはなりすましで処分対象になる」としています。また、情報漏洩については「自らも偽造をしているのに、部下のことだけを玉東町に告発するのは倫理的に問題がある」と話しています。
男性医師は処分の不服申し立てを行いましたが、20日付けで却下されていて、今後、処分の取り消しを求め法的措置も検討しているということです。