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能登半島地震の影響 エンターテインメントにも 富山市で開催の舞台公演

2024年1月25日 20:10
能登半島地震の影響 エンターテインメントにも 富山市で開催の舞台公演
能登半島地震の影響はエンターテインメントの分野にも広がっています。舞台の公演を前に葛藤する県内関係者を取材しました。

富山市のオーバード・ホール中ホールで先週、演劇の稽古が行われていました。公演されるのは、富山市出身の劇作家で演出家のタニノクロウさんと市民によるプロジェクトの作品で、今回で3作目です。毎回、前売りチケットが完売するというタニノさんが手掛ける作品。
公演は1月25日からですが、1日の能登半島地震以降、700枚近くが相次いでキャンセルになったということです。

2023年夏にオープンした中ホールは、点検の結果、地震による設備の故障や損傷が無かったため、通常通りに開館していますが、予定していた公演のチケットはいずれも2024年の年明けを境に販売が伸び悩んでいます。関係者は、地震による心理的影響があるのではないかと話します。

オーバード・ホール 福岡美奈子さん
「遠方からお越しのお客様は、今回は北陸に行くのは控えますという 話をいただいたりしております。中には富山にお住まいの方で、舞台を見に行くような気持ちに なれないので今回は…とおっしゃる方もいらっしゃいます」

被災した出演者もいてタニノさんは、多くの被災者がいる中でこのまま舞台をやるべきかどうか葛藤があったと言います。

タニノクロウさん
「演劇自体というのは、それこそすごくか弱いのものではある。困難な状況の中で演劇をやって いいんだろうかとか、疑問を持って当然だと思いますしね」

それでも活動を続けたのは、舞台美術から役者、スタッフまで総勢およそ100人が関わって作り上げたこの舞台を今こそ、多くの人たちに観てほしいと感じたからでした。

タニノさん
「この作品は、ささやかな日常みたいな、たやすく変化してしまう日常を 描いた作品でもあるので、今回の震災を経て、この作品を 観てもらうことで、改めて日常の大切さみたいなものを感じてもらえるんじゃないかなというふうに思っています」

舞台は25日から28日までで開かれます。
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