夏休み中の部活動 中止はどう判断? 熱中症予防
夏休みが始まりますが、中学校や高校では夏休み中も部活動があって熱中症が心配です。厳しい暑さの中、部活動の中止は、どのように判断しているのか。学校の熱中症対策を取材しました。中島記者のリポートです。
晴れて気温が上がった23日、富山市の芝園中学校では本来、グラウンドで部活動をするはずの生徒たちの姿はありませんでした。熱中症予防のため、部活動は屋内や日陰で行われていました。
芝園中学 堀大輔教頭
「WBGTの熱中症チェッカーになりますね。きょうは28度ちょっとということで、体育館もしくは屋内では大丈夫ということで屋内での活動はしています」
近年、学校が部活動の実施や活動内容を判断するための指標にしているのが、気温や湿度などから算出するWBGT、暑さ指数です。各学校にある暑さ指数計で計測しています。
日本スポーツ協会の「熱中症予防のための運動指針」は活動場所ごと、活動時間ごとに暑さ指数を計測し、31以上で運動は原則禁止、28以上31未満で厳重警戒などとしています。
23日は午後に屋外で暑さ指数31以上が計測されたため、グラウンドでの運動は取り止め、屋内での活動に切り替えました。また、気象庁などが出す熱中症警戒アラートも判断材料の一つとなります。国は熱中症警戒アラートが出た際は涼しい環境以外では、運動を中止するよう呼びかけています。
芝園中学校では、アラートが出ていた23日は屋内活動にした上で、時間も本来の2時間程度から短縮して80分までとしました。
県教育委員会は暑さ指数や熱中症警戒アラートを参考に、最終的な判断は各学校にまかせているとしています。
芝園中学 堀大輔教頭
「命を守るっていうのが1番だというのは間違いないので、小まめに水分をとりながら、できるだけ時間を限定した中で、充実したものになるようにというのを考えています」
生徒たちは大会や記録会などに向けて部活動に励んでいます。夏休みに入り、暑さも厳しさが増す中、各学校は熱中症対策と部活動の両立に頭を悩ませています。
芝園中学 堀大輔教頭
「夏季休業中は早い時間。それこそ屋外で測っても31度を超えない時間に部活動を行うとか、そういう工夫をして、できるだけ子どもの活動を確保しながら、安全に配慮した部活動運営にしていきたい」
試合が近くなってくると生徒たちは本来の練習をしたくなると思いますけど、練習ができるかどうかは暑さ指数計の数字で決まるというのは、判断に迷わなくていいと思います。2024年度からは熱中症警戒アラートより一段上の「熱中症特別警戒アラート」の運用も始まっています。運動をしない場合でも暑さに関する情報を参考に十分に対策をしていきましょう。