【延期】黒部峡谷鉄道 全線再開は2026年秋以降 キャニオンルート一般開放も2026年以降に
黒部峡谷鉄道はきょう、トロッコ電車沿線で発生した能登半島地震の被害の対策工事が長引くとして、全線での営業再開は早くて再来年・2026年の秋になると発表しました。
これに伴い、黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放も2026年以降となります。
黒部峡谷鉄道は、今年1月の能登半島地震で「鐘釣橋」が落石の被害を受けたほか、東鐘釣山周辺の斜面でさらに落石などの恐れがあるとして対策工事が必要になりました。
会社側のきょうの発表によりますと、新たに2か所で岩の塊を取り除き4か所の亀裂に対応する工事が必要になったということです。
全線での営業再開は早くて再来年・2026年の秋になるとしました。
来年も今年と同様に、宇奈月と猫又の間の区間営業になります。
【黒部峡谷鉄道 青島郁男取締役総務部長】
「関係者一同全力で地震からの被害の復旧に向けて取り組みまして、1日でも早く安全安心な運行の確保ができるように頑張って参りますので、よろしくお願いいたします」
これに伴い黒部峡谷鉄道の終点、欅平と黒部ダムを結ぶ「黒部宇奈月キャニオンルート」の一般開放について、県は来年も実施できず、2026年以降になると発表しました。
キャニオンルートは、当初は今年6月に一般開放する予定でしたが、地震による被害を受けて今年の開放を断念し、今回はさらに延期となりました。
トロッコ電車の復旧とキャニオンルートの一般開放を観光の起爆剤にしようと期待していた宇奈月温泉の旅館の反応は。
【ホテル黒部女将・中島ルミ子さん】
「再来年のキャニオンルートの開通まで2年間の間に、私たちもいろんな方にPRをするいいきっかけだというふうに、ポジティブに考えつつたくさんの方に再来年の秋には来ていただけるように、がんばっていきたいと思います」
黒部峡谷鉄道は来年も猫又駅で乗り降りできるホームを設けるなど、魅力を高める工夫を進めていきたいとしています。