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避難先の射水で鍛錬 石川の高校サッカー部 能登半島地震で学校施設が被災

2024年2月21日 19:23
避難先の射水で鍛錬 石川の高校サッカー部 能登半島地震で学校施設が被災
能登半島地震で被災した石川県の強豪サッカー部が2月3日から富山に避難し、活動を再開させています。

震災を乗り越え再起を誓う選手たちと、県内で広がる支援の輪を取材しました。

石川県七尾市の鵬学園高校サッカー部。

2度の全国高校サッカー選手権出場を経験する石川県の強豪校ですが、能登半島地震によって校舎や寮、グラウンドなどが被災しました。

部員たちは、1か月に及ぶ自宅待機を余儀なくされましたが、2月3日から富山に避難し、活動を再開させました。

高井智哉選手
「私生活の面でもサッカーをする面でも、自分ひとりだと何もできなくて、でも今、いろんな人の支えがあって楽しくサッカーができているのでそれを感謝してみんなトレーニングに取り組んでいます」

部員45人が避難生活を送っている射水市の民宿です。

七尾市に住む知人から相談を受け、「自分にできることがあるなら」と部員たちを受け入れました。

青山 有磯亭 青山力也さん
「みなさん震災復興で手助けしたいと思われる方もたくさんいると思うんですけど、私の場合、民宿をやっていたので、こういった形でお手伝いできることに感謝っていうか。震災でスタートしたけども、こうした負の面をプラスにして、ここから得るものもきっとあるんじゃないかなと」

部員たちは、オンラインで授業を受けながら1日2時間、サッカーの練習に励む日々を送っています。

地元を離れ制約のある生活が続きますが、選手たちはこの現状を力に変えようとしています。

平井康貴選手
「震災を受けて、いろんな人が頑張れって応援してくれて、(支えてくれる人達と直接)関わることができるのは本当に貴重なことだと思うので、サッカーしてる分、結果で示せるように鵬学園としても頑張っていかんとなと」

この選手たちを応援しようと、富山県内で支援の輪が広がっています。

身体づくりに欠かせない毎日の食事は、JA全農とやまなどが無償で提供しています。

鵬学園と親交があった元・富山第一高校サッカー部監督の大塚一朗さんの呼びかけがきっかけでした。

そして支援の輪はグラウンドの上でも。

4月から始まるリーグ戦に向け、富山県内のチームの協力を得て練習試合を重ねています。

この日は北陸のライバルとしてしのぎを削る富山第一高校との練習試合が行われ、選手たちは懸命にボールを追いかけていました。

多くの人の支えを受け、富山で再スタートを切った石川県七尾市の鵬学園。

感謝の思いを原動力に大舞台での活躍を誓います。

松本慶斗選手
「富山の人たちに石川県の鵬学園を支えて良かったなと思われるようにやっていきたい」

高井智哉選手
「被災を受けた中で強くなった姿を見てほしいですし、それを見せるためにも必ず選手権全国に出て結果を残していきたい」

困難な状況ではありますが、選手たちは何よりも仲間たちとまた一緒に過ごせることがとてもうれしいんですと話していました。

鵬学園の選手たちは3月中旬まで富山に滞在する予定です。
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