ライチョウ 国内初の人工授精でふ化 富山市ファミリーパーク
国の天然記念物で絶滅危惧種の二ホンライチョウ、その繁殖に新たな一歩です。富山市ファミリーパークは野生の雄からの人工授精で、国内で初めて28日、2羽のヒナがふ化したと発表しました。
元気よく鳴いているのはファミリーパークで28日朝、ふ化したばかりの二ホンライチョウのヒナ。体重は、15.4グラムと17.8グラム。性別はまだ分かりません。
2015年からライチョウの飼育と繁殖に取り組んでいるファミリーパークは、これまで、飼育しているオスとメスの自然交配で繁殖を行ってきましたが、今回初めて、野生の雄からの人工授精による繁殖に取り組みました。
北アルプス乗鞍岳に生息する雄の精液を運び、飼育する雌に人工授精する試みです。
人工授精は5月、雌5羽に行い、12個の卵のうち、同じ雌が産んだ2個が28日、ふ化しました。野生の雄からの人工授精でふ化に成功したのは国内で初めてです。
ファミリーパークは「野生と交配させることで、遺伝子の多様性を保つことができる」として、今後の成長に期待を寄せています。