治療薬のなかった難病「筋強直性ジストロフィー」に有効な薬を確認…山口大学が発表
山口大学は、これまで治療薬がなかった難病=「筋強直性ジストロフィー」に対し病状を改善する可能性がある治療薬を確認したと発表しました。
(中森雅之教授)
「現在全く治療薬がない難病である筋強直性ジストロフィーに私どもの研究成果で有望なお薬が見つかってきたと言うことを患者様ご家族にお伝えしてより明るい新年を迎えていただけたらということが 我々の第1の目的です」
「筋強直性ジストロフィー」の治療薬として有効であることが確認されたのは「エリスロマイシン」という薬です。
筋強直性ジストロフィーは、全身の筋力低下や不整脈を起こす、成人で最も多い遺伝性疾患でこれまで治療薬がなく厚生労働省の指定難病となっています。
「エリスロマイシン」は抗生物質として感染症にすでに60年間使用されている薬で、中森教授は、苦しむ患者やその家族のために一刻も早く治療法を確立したいとして、既存の薬剤を活用することを選んだということです。
実証試験では、これまで死亡例はなく、安全性に懸念はないとするデータを得ているとしています。
筋強直性ジストロフィー治療薬としてのエリスロマイシンの薬事承認は、最短で、2,3年で得られる見通しと言うことです。