クマ出没警報が発令された周南市の鹿野地域で26日、関係機関が集まり人への被害の未然防止に向けた緊急対策会議が開かれました。

　山口県や周南市、地元の猟友会などの関係者らおよそ20人が出席した会議では、近隣住民への注意喚起や、警察などと連携したパトロールを強化することを確認しました。

　周南市の鹿野地域では今月17日から23日にかけて親子のクマなど4件の目撃情報が寄せられています。　

　このうち19日には住宅地で親グマ1頭小グマ2頭が目撃されていて、その後、山の方へ逃げていったということです。

　住宅地での目撃情報を受け周南市では「人への被害が起きる恐れがある」として警報の発令を県に要請しました。

（県周南農林水産事務所　角田正明さん）
「10月は年間を通じても冬眠前に活動が活発化する時期ではあるのですが、それにしても人家の周辺まで来ているというのはかなり異常な事態であると思っています。」

　県環境生活課によりますと県内のツキノワグマの目撃・捕獲などの件数は、今年度24日までに289件に上っていて、すでに昨年度1年間の件数を35件上回っています。

（県周南農林水産事務所　角田正明さん）
「クマは臆病な生き物ですからとにかく音のでるもの鈴やラジオを聞かせながら、クマが活動をする夜明けや夕方は非常に危険な時間帯でもあるので特にその時間帯は気を付けていただきたい。」

　また、もしクマと遭遇したときはクマに背を向けずにゆっくりとその場から離れること、逃げられないと判断した場合は荷物で首の後ろを守りうずくまるなど急所を守る行動が大切だということです。