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避難生活の負担減へトレーラーハウス到着 空気入れ完成"インスタントハウス"も

2024年1月26日 20:18
避難生活の負担減へトレーラーハウス到着 空気入れ完成"インスタントハウス"も

地震の発生から1か月が迫る中、長引く避難生活が被災者の負担となっています。
それを少しでも和らげようと、26日に志賀町へトレーラーハウスが到着しました。
多くの家屋が倒壊した輪島市門前町。

■NNN取材団・木村優希記者
「周辺の壁はヒビが入り冷蔵庫なども倒れ当時の揺れが強かったことがわかります」

26日にカメラが入ったのは、市役所の門前支所。中に設置されていたのは、震度計です。
これまで最大震度は6強とされていた輪島市内。
気象庁は25日、志賀町に続き輪島市内でも震度7を観測していたことを発表しました。

震度の観測結果が変更された理由について気象庁は「震度を伝える通信が途絶え、情報の収集に時間がかかった」と説明しています。

■住民
「震度7やと思っていた、どんと来て横揺れがすごく長かった」★

地震発生から1か月が迫る中、七尾市では。

■NNN取材団・木村優希記者
「雪が降る中、仮設住宅の建設が始まりました。こちらのエリアには45個の住宅ができるということです」

25日に七尾市で始まった仮設住宅の建設。
石川県内ではこのほか珠洲市、輪島市、志賀町、穴水町、能登町で1月末までに960戸程度が着工される予定です。
おおむね1か月ほどで完成する仮設住宅ですが、地震の影響が出た道路や雪の影響で資材の到着には時間がかかり先は見通せません。

避難所に身を寄せる人からは完成を待ち望む声が…

■80代男性
「しょっちゅうこんなところにいれば朝すぐ目が覚めるだろ。熟睡できないもんね」

■60代女性
「仮設住宅の完成を)少しでも早くお願いしたいです」

そんな声に応えたいと導入が決まったものがあります。

25日夜に長野県を出発した大型トレーラー。その後ろにつながれているのはトレーラーハウスです。
一晩掛けて志賀町の駐車場に到着した10棟のトレーラーハウス。今後仮設住宅として使われます。

広さは1LDKで浴室やトイレ、キッチンなどを完備。
2018年に発生した胆振東部地震の際にも活用されるほど高い断熱性を誇ります。
今回は志賀町からの依頼を受け業界団体の日本RV・トレーラーハウス協会が提供しました。

■一般社団法人 日本RV・トレーラーハウス協会・原田英世理事
「出来上がったものを持ってくるので、そこの速さが一番で『困っている。ではすぐ持っていきます』というのがトレーラハウスのいい所だと思います。外の音も聞こえなくてゆったり休めるとか、それから断熱性が高いので、省エネ、エアコン一つで温かく過ごせるとか、そういうところがいい所だと思います」

志賀町の避難所には26日現在も約1000人が身を寄せ合っていて、来週にはさらに10台のトレーラーハウスが届く予定です。


そして輪島市には。

■NNN取材団・成田大輔記者
「こちらが屋外用のインスタントハウスです。中に入ってみますと高さは約4mあり広々としています。」

とんがり頭の白いドーム。内側には断熱材が吹き付けられています。
その名も「インスタントハウス」。
避難所でのプライベート空間を確保しようと登場しました。

持ち込んだのは名古屋工業大学の北川啓介さんです。
もともとはスーツケースの中にも入る大きさで、空気を入れて膨らませる仕組み。
完成までわずか15分程です。

■名古屋工業大学・北川啓介さん
「復旧復興で時間をかけちゃうとみんなどんどん2次避難所だったりとか、もしくは遠くに離れて行っちゃうんですね。蓄積したものがなくなって行っちゃうんですよ」

北川さんの想いは「地域の絆を守ること」。
避難所に身を寄せる子どもたちが顔を出しました。

■子どもたち
「結構広いですね。めっちゃあったかいです」
「あったかい。外と比べてあったかい」
「鍋食ったりとかしたいですね」

はやくみんなと温かな鍋をつつきたい。
子どもたちの願いを受け止めながら北川さんは今後、七尾市や珠洲市の避難所にもこのインスタントハウスを設置していく予定です。