【解説】“SNS詐欺”や“闇バイト” 巧妙化する手口 増加のサイバー犯罪防ぐには
SNSを使った詐欺や闇バイトなどインターネットを悪用した犯罪が後を絶ちません。手口が巧妙化するサイバー犯罪について先週、石川県警で捜査体験会が開かれました。
「ウイルスを除去するためのソフト、あなたのパソコンに入れる。私の言うこと聞いて」
ウイルスに感染したかのような嘘の画面で不安を煽り、サポートの名目で金銭を騙し取る詐欺。
こうしたネットを悪用した犯罪を取り締まるのが石川県警のサイバー犯罪対策課です。先週、報道機関を対象とした捜査体験会が行われました。押収したパソコンから盗撮画像が見つかったという想定では…
山下 実々 記者:
「詳細を押すと撮影日時だったり、緯度、経度も表示されます」
出てきた位置情報を検索にかけると…
「検索すると県警(撮影場所)が出ました」
簡単に撮影場所を特定することができました。
石川県警サイバー犯罪対策課・小島 直樹 次席:
「電子決済など技術の進展に伴う新しいサービスが要因の一つではないかと、すぐ身近なところにサイバー犯罪のリスクがあります」
県警によりますとサイバー犯罪の相談件数は去年は3019件で過去最多。ことしも10月末時点で2494件となっています。手口が巧妙化していて近年、石川県内でも被害が増えてきているのです。
市川 栞 キャスター:
ここからは、警察担当の山下実々記者とお伝えします。
山下 実々 記者:
よろしくお願いします。
市川:
最近、SNS型投資詐欺やロマンス詐欺という言葉を本当に目にするようになりましたよね。
山下:
SNS型投資詐欺やロマンス詐欺は、マッチングアプリなどのSNSを通じて被害者に近づき、直接会うことなくやり取りを続けるなどして、信頼関係や親近感などを抱かせて金銭をだまし取るものです。
市川:
少し前だとオレオレ詐欺がすごく多かったと思うですが、こういった特殊詐欺はどう違うんですか?
山下:
特殊詐欺は比較的に短時間で金銭などをだまし取るのに対し、SNS型投資・ロマンス詐欺は、徐々に関係を深めて信用させていき、比較的に中長期間でだまし取るという違いがあります。
市川:
関係を深めるという部分に大きな違いがあるんですね。
山下:
より信用させることで大きな額をだまし取ろうという手口です。一つひとつの額が大きいこともあってSNS型投資・ロマンス詐欺の被害額はことし11月末までに約11億4700万円に上っていて、去年と比べてその被害額と件数は急激に増加しています。
山下:
石川県警では詐欺被害を未然に防ぐために…
・投資先が実在しているか
・国の登録業者であるか
・振込先の口座に不審点はないか
・お金を「送る・手渡す・振り込む」前に相談する
といったことなどを呼びかけています。
市川:
だまされないようにしっかり注意が必要ですね。ここまで山下記者とお伝えしました。